猿投の森づくりの会・公式ブログ

猿投の森づくりの会は、公益社団法人 日本山岳会 東海支部内のグループです。愛知県瀬戸市と豊田市にまたがる猿投山の西麓の森で、森の保全や有効利用を目的に活動しています。

2016年10月

民有林整備活動報告


10月25日(火)上ノ山地内の民有林整備

  参加者4名

9月は雨天のため作業を中止しました。今回は久しぶりの作業日でした。雨は午前中なんとかもちましたが、午後からは降り出したため早めに切り上げました。

今回は3本の高木を伐倒しました。

一本梯子で高所に登り斜面下側に大きく張り出した枝を先に切り落とし、高所にベルトをかけバランスを確認しながら、斜面下方に倒れないように伐倒しました。予定通りの方向に伐倒できました。Yさんの技術力はたいしたものです。

また、新しく購入したスローパウチを使って、幹が細い高木に牽引用のワイヤーをかけ安全な方向に伐倒しました。スローパウチは投げ方に訓練が必要ですが慣れてくれば安全な作業に一役買ってくれます。

25枝切
張り出ている枝を先に落とす。
25 25スローパウチ
 張り出した枝を落とした結果斜      スローパウチによりワイ
 面下方への重心がかなり改善された。 ーかけが楽にできました。






 

定例作業報告

東大演習林(人工林) 

20161018日(火)曇り

参加者6名  

 8月9日に、プロット調査を実施しましたが、9月は雨のため作業は中止となりました。今回は、前回に続き、演習林のうち今年度の作業区域(5,000平方メートル)での毎木調査を実施しました。当初毎木調査のあと間伐も計画していましたが、予想以上の時間がかかり毎木調査だけとなりました。

 現場は急斜面の箇所が多く、また草本層や低木層が発達していて移動にも大変でした。森の中は鬱蒼としていて木漏れ日も少なく間伐の必要性が感じられました。

 毎木調査での作業は、この作業区域にある全てのヒノキの胸高直径を測り、それぞれの木と周りの状態を観察し、残す木と切る木とに仕分けすることです。切る木には赤いテープを巻いていきます。調査の結果は、全部で488本で、残す木が320本、切る木が168本でした。実際にはこれらのデータをもとに、形状比、樹間距離、間距比等を検討して、また現場での状況により見直しもあるかと思いますが、168本程度の間伐することになります。

なお、8月の作業日において駐車場を借りている家主さんが引っ越された様子で、今後駐車場を借りることができるかと心配していましたが、家主さんとも連絡が取れて、好意により引き続き駐車場を借りることができるようになりました。ありがとうございます。

 毎木調査の結果を表に示します。
20161018東大演習林毎木調査
2011018東大演習林

 

第67回山路の森定例観察会

日時  2016年10月15日

テーマ 木の実 野草のタネ

参加者 18名

観察コース  ヤマモモ広場―林道―シラカシ広場―第一管理道―朴ノ木平―サルナシ湿地―シヤラノキコースーヤマモモ広場
 秋雨前線の影響で10月初旬ごろまでは雨がよく降りましたが、ここにきてやつと晴れた日が多なり朝夕は秋らしくなってきました。
 秋に咲く野草の花も終わりに近ずき実をつけています。木の実や野草の実がだいぶ色づいて秋を感じさせます。
 朴ノ木平の近くにあるミヤマガマズミがたくさんの実をつけて、赤く色づきとてもきれいに見えます。
 オオウラジロノキの3㎝ほどの実(バラ科リンゴ属)をかじってみましたが、甘酸っぱいリンコ゛のような味がしました。 ホワイトリカーなどで漬けると琥珀色をした美味しい果実酒ができます。
 海を渡る蝶として知られるアサギマダラが優雅に舞っていきました。11月になると山路の森も木々の紅葉が始まり、美しく色づいた葉をながめながら森の中を散策すると気持ちの良い季節となります。

観察したもの
 木の実  ミツバアケビ コバノガマズミ ミヤマガマズミ ガマズミ コブシ ナツフジ 
      クサギ
 シロモジ オオウラジロノキ クロモジ カマツカ
 野草の実 チヂミザサ チゴユリ シュブンソウ キンミズヒキ
      ヒ
カゲイノコズチ ミズヒキ ヌスビトハギ フユイチゴ
      ヘクソカズラ ヤブラン ガンクビソウ ヤブタバコ イタドリ
 木の花  ナワシログミ ヤマハギ
 野草の花 ツルリンドウ ヒヨドリバナ ノコンギク ハナタデ イヌタデ
      ススカアザミ シロヨメナ イナカギク アカバナゲンノショウコ
      ママコノシリヌグイ アキノキリンソウ センブリ
 蝶    キタキチョウ コエビガラスズメ アサギマダラ
 鳥    ヒヨドリ カケス

ミヤマガマズミ
 ミヤマガマズミ
アカバナゲンノショウコ 2フユイチゴ 
           アカバナゲンノウショウコ           フユイチゴ
 オオウラジロノキ コエビガラスズメガ
オオウラジロノキの実       コエビガラスズメガの幼虫

 
 

定例作業報告

平成28年10月11日(火)曇り
参加者 22名
 「森の音楽祭」準備のため、実行委員会のメンバーも加わっての作業になりました。 
 昼食時には、三叉路広場でWさんの手作りトン汁がふるまわれました。
また、秋が来ると恒例となったYさん手作りの「栗きんとん 」もふるまわれ、森の秋を感じました。
今年は、コナラどんぐり、オオウラジロノキの実が沢山落ちています。また、ミヤマガマズミの実が真っ赤に映えたいました。猿投の森の秋の実りは豊作?のようです。

 雑木林G 作業者9名
 午前中、第一管理道の中央に生えた草、および管理道脇の笹刈りを、また、数名が観察路の案内板および東海自然歩道コースにあるトイレの清掃を実施しました。
 午後からは、グループ員総出でヤマモモ広場からシャラノキコースに至る草刈りを実施しました。
 作業中に、アケビの開いた実やミヤマガマズミの赤い実が道の脇に輝いていた。また、アキチョウジ、ア キノキリンソウ、コウヤボウキなどが道端に花開いており、猛毒のカエンタケも見られました。

IMG_0829
刈り払い作業前
IMG_0830
刈り払い作業後
IMG_0824 IMG_0861 (2)
         アケビ           アキノキリンソウ
IMG_0825
ミヤマガマズミ
IMG_0839
アキチョウジ 
 定例作業報告(人工林グループ)

 

20161011日(火)曇り

参加者5名  

 9月13日(火)の定例作業日は雨で中止、24日(土)は音楽祭の観察会コースの整備作業でしたので、1ヶ月振りの人工林としての作業です。

 午前は、今年度の作業現場、幹線林道大曲下部の人工林での2回目のプロット調査を行いました。午後は、間伐予定の選木を行いました。今回のプロット調査は前回1回目の調査のすぐ隣、急斜面の場所です。昼食は三又に移動、Wさん得意の豚汁とYさん手作りの栗きんとんをおいしくいただきました。

 測定結果を見ると、胸高直径は前回同様のばらつきがあり、100㎡当りの本数も13本で前回の14本とほぼ同じです。胸高直径測定のあと樹高調査及び樹齢調査のため1本伐倒しました。年輪から推定すると樹齢は約70年でした。

 間伐予定選木のおおよその基準としては、胸高直径22cm 以下の劣勢木(周りの状況によっては残す)、胸高直径22cm超であっても曲がったり二股になっていたり明らかに不良木と思われる木を対象としています。樹間距離が短い場合であっても良木であるものは間伐対象から除外します。この選木の結果、この地区での間伐予定の本数は79本となりました。来年3月までの間伐予定本数です。

 これらの調査結果を元に形状比、樹間距離、幹距比等を算出し、間伐許可を受けたあと、11月から間伐作業が始まります。

 この地区は谷側に川が流れています。林道から見下ろすと、間伐後はその流れを楽しめることができるようになるのかなと思います。

プロット調査の結果を表に示します。
20161011プロット
 



 

第17回わいがや講座

2016年10月4日(火)
開催場所:尾張旭市新池交流館ふらっと
参加者 15名+講師
テーマ:「人生80年の体験談」
講 師:猿投の森づくりの会 H.S 氏
講義の内容
 配布された長文の資料『自然と調和した里山のくらし』に沿って、里山の事、太平洋戦争の事、戦後の経済発展と自然破壊、文明と自然との調和の課題、森林の過去、現在、未来、猿投の森づくりの進め方について話をしていただきました。2時間では語り尽くせないほどの内容の濃さで、最後の方では時間が不足し要点だけの話の部分もありました。
 前半は、「自然と調和した里山のくらし」子供の頃の里山での自然循環型の生活の話から始まり、辛い「太平洋戦争の思い出」、及び「戦後からの復興期」の「公害」、「プラスチック革命」、「エネルギー革命」、「バブル景気」と「バルブの崩壊」、更に「消えゆく都市近郊の森」、「生物の大量絶滅」、「石炭窯の普及」などの社会現象、社会問題、更に「尾張の山の退行遷移」、「森の復元」、拡大造林政策による「人工林」、及び「禿山からの回復・・・植生遷移の始まり」など、森林の変化、遷移に関する話がありました。
 後半は、「猿投の森へのこころづかい」、「植生遷移」、「猿投の森の広葉樹林の森づくりの目指す目的??」、さらに「猿投の森での魅力ある場所」についてなど、猿投の森づくりに関する話がありました。
 最後に、北岡先生の「自然の中のつながり」についての話の紹介がありました。
 終わりに質疑応答があり、今後の猿投の森づくりに非常に参考になる講義となりました。

次回 第18回わいがや講座
11月1日(火) 午後 1:30〜3:30
テーマ:ギフチョウの現状
講 師:猿投の森づくりの会 高橋 匡司 様
  環境省登録 環境カウンセラー・かすがい東部丘陵自然観察会 会長・かすがいギフチョウのすむ里山づくりの会 代表・モニタリング1000 海上の森コアサイト 幹事・名古屋昆虫同好会 幹事・日本鱗翅学会 自然保護委員会東海支部長

場 所:尾張旭市 新池交流館ふらっと


第16回わいがや講座

2016年9月6日(火)

開催場所:尾張旭市新池交流館ふらっと
参加者 7名
テーマ:「こんな研修に参加しました。」
講 師:猿投の森づくりの会 M.O氏及びS.G氏 

講義の内容
その1
講座名:「間伐してベンチをつくり寄付しよう」
講座は次の通り4回あって、まだ1回目が終わったところです。
1回目 間伐と出材
2回目 製材
3回目 墨入れ・切断・組み立て
4回目 仕上げ
 1回目5月28日、山へ行き、4名ずつ3グループに別れて、径が16〜20cmのヒノキの木をのこで切って間伐をしました。切った木は、秋まで乾燥させたあと、2回目に加工場で製材します。そして、3回目以降、その木を使って自分たちでベンチづくりの全工程を行います。完成させたベンチは公共施設に寄付します。
また、現場に設置してあった移動式のバイオトイレについて説明がありました。


その2
講座名:「森林観察リーダー入門講座」
講座は次の通り8回あって、6回目が終わったところです。
1回目 森林の仕組み
2回目 間伐の必要性
3回目 森林の植物
4回目 東海地方特有の植物
5回目 森で暮らす昆虫
6回目 森林観察会の運営方法
7回目 森林観察会の模擬体験
8回目 模擬森林観察会
 この講座では、森林のしくみと森林に生息する動植物の知識を学びます。
 特に1回目は「森林のしくみ」において植生遷移や階層構造について学び、2回目は「間伐の必要性」において人工林の間伐について学びました。非常に参考になりました。講座では、1回目の「森林しくみ」についてプロジェクタを使いながら説明がありました。

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