猿投の森づくりの会・公式ブログ

猿投の森づくりの会は、公益社団法人 日本山岳会 東海支部内のグループです。愛知県瀬戸市と豊田市にまたがる猿投山の西麓の森で、森の保全や有効利用を目的に活動しています。

2019年12月

なごや環境大学「蛇口の向こう~水源の森へ!」(全4回)スタート

1回 85年前から水を作り続けている浄水場を見てみよう!

日時 令和元年1226日(木)

場所 瀬戸市馬ヶ城浄水場

講師 瀬戸市浄水場管理課 阪幹宏氏、加藤孝一氏

スタッフ5名

 

年末のどんよりとした曇り空の下、9名の受講者の参加を得て第1回講座がスタートしました。

最初にこの講座を企画した趣旨と、全4回の講座の会場の位置関係を説明しました。

(ふだん何気なく使っている水道の水がどこからどのように蛇口に流れて来るのか、水源の森まで辿って水と森の関係を考えてみる。名古屋市の水道では遠く長野県や岐阜県の森に水源を求めているが、瀬戸市では町の裏山とでもいうべき猿投山などの森を水源として、コンパクトであることが特徴であること。)

 

  そしていよいよ開講です。講師の阪さんと加藤さんから浄水場のあらましを分かりやすく説明していただきました。
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昭和8年から尾張瀬戸駅や瀬戸市など町の中心部へ給水開始している歴史ある浄水場で、水源を三国山の赤津川と猿投山の東山路川に求めていること。緩速ろ過方式でゆっくりとした速度で濾材の砂の表面に発生する微生物の働きで効率的に濁りや有機物などを効率的に除去すること。

その分、現在主流の急速ろ過方式に比べて広い面積が必要になるが、処理のために凝集材や電気を使わない省エネルギーな方式であることなどです。
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  実際の施設を間近に見ながらとても分かりやすい説明でした。

その後、補助水源用の貯水池へ登っていきました。これは雨天時などで流れてくる表流水が濁った時に、ここに貯めた水をろ過池に送るよう切り替えて使うそうです。貯水量以上の水はダムの堰から下流に流れ落ちますが、コンクリートの堤体の表面に付いた苔によって水紋を描き、とてもフォトジェニックです。
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さらにそこから20分ほど渓流沿い小道を遡りました。その下には浄水場へ送る導水管が埋設されているそうです。道の両側は自然林を成し渓流と相まって雰囲気のいい景観です。

辺りに甘い香りを発している所では、そのもとはタカノツメの枯葉であることをガイドするなど、スタッフの猿投の森づくりの会員の本領発揮です。IMG_9085 

  参加された受講者からは「とても興味深い内容だった」、「普段は入れないところまで見られて貴重な体験ができた」、「歩きながらでも説明を受けられてよかった」、「スタッフもとても親切だった」などの声をいただきました。

(馬ヶ城浄水場は6月の水道週間の日曜日のみ、一般開放で入ることができます。)

 

第2回以降追加募集中 !!

※12月8日に一度締め切りましたが1件キャンセルが出たため若干名を先着にて受け付けます!


第105回 やまじの森自然観察会報告

日時   令和元年12月21日(土)        天気  曇り
テーマ  照葉樹
参加者  16名
コース  ヤマモモ広場 → シャラノキコース → 
              ホオノキ平 → 一号管理道
 → 林道 → 堰堤 
              → ヤマモモ広場


 照葉樹とは文字通り、葉の表面のクチクラ層が発達し、厚くて照りのある葉をもつ常緑広葉樹のことです。S氏の樹木調査に基づいて作成した「やまじの森の照葉樹表」をスタート時に参加者に手渡し、各人がチェックしながら観察しました。
 林内では落葉樹の葉は色あせ、ほとんど散ってしまっています。落ち葉を踏む音、タカノツメの甘い匂いを楽しみながら歩きました。葉の形、葉の付き方が対生か互生か、葉の縁に鋸歯があるかどうか、葉裏の色などで同定します。ネズミモチはネズミの糞のような黒い実、ソヨゴは長い柄のある赤い実、サカキは頂芽が鎌形に曲がる、シャシャンボは葉裏の主脈を触ってみるとゴツゴツの突起がある、モッコクの葉柄は赤い、シラカシの葉裏は淡緑色だがウラジロガシは蝋質に覆われ粉白色、等、それぞ
れの特徴を確認していきました。
 ヤマモモ広場から林道を上り大きくカーブするところを右手に沢沿いに上っていくと堰堤近くにカゴノキ(鹿子木、クスノキ科)があります。樹皮が鹿の子模様であることが決め手です。その近くにあったリンボクを入れて今回は32種の照葉樹を確認することができました。
 ヤマモモ広場に戻り軽く昼食をとったあと、観察会の皆さんと一緒にやまじ小舎での餅つきに参加させていただいてご馳走になりました。自然を満喫しお腹も満たされ幸せな一日でした。

【照葉樹】 アオキ、アセビ、アラカシ、イヌツゲ、ウラジロガシ、カゴノキ、サカキ、シキミ、シャシャンボ、シラカシ、シロダモ、ソヨゴ、タブノキ、ツクバネガシ、ツブラジイ、テイカカズラ、ナワシログミ、ナンテン、ネズミモチ、ヒイラギ、ヒサカキ、フユイチゴ、マンリョウ、ミヤマシキミ、ムベ、モッコク、ヤツデ、ヤブコウジ、ヤブツバキ、ヤブニッケイ、ヤマモモ、リンボク
【鳥の声】 アオジ、ウグイス、エナガ、コゲラ、ソウシチョウ、シジュウカラ、ハシボソガラス、ヒヨドリ、メジロ、ヤマガラ、ルリビタキ
20191221ヤブコウジ
ヤブコウジとテイカカズラ
20191221フユイチゴ
フユイチゴ
20191221アオキ
アオキ
20191221ウスタビガの繭
ウスタビガの繭
20191221テンナンショウの実
スルガテンナンショウの実




定例作業報告

人工林グループ

日時:12月17日(火)(曇り時々小雨)

場所:東大演習林

参加者:4名

 参加者は天気がイマイチでしたので少な目でした。

 天気予報では9時からは曇りということでしたが微雨。

9時半スタートしましたがすぐに曇り空になり作業には支障ありませんでした。

しかし、昼食後は雲行きが怪しくなり作業は切り上げて、茶店でのミーティン

グに変更しました。

本日は、現場も平らなところも多く作業がやり易く、午前中にヒノキ合計15

本の伐倒及び玉切り、整理をしました。

炭焼き

令和元年12月7日 晴れ 
参加者 5名+1名(作業体験者)
竹炭窯の火入れ。
リョウブ炭材の割り整理。
体験者H氏には山桜フィールドを案内し、自分の木PJ地区を見学した後、常緑広葉樹を除伐したものを、整理してもらいました。
また、昼食後、炭窯の伏せ込みの体験をしてもらいました。
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定例作業報告

雑木林グループ
12月10日火曜日 天候曇りのち快晴  参加者11名
 
紅葉の真っ盛り、落ち葉のじゅうたんを踏みしめて、快晴のなか2班に分かれて作業を進めました。
 
(法人デー体験作業場付近の枯死木伐倒作業と整備伐)
 この区域はアカマツ、コナラなど大径の枯死木が多く、次の森林を構成する落葉樹の実生、幼木の成長を阻害している状態です。
日照条件が悪く、陰樹が繁茂する放置状態に近い雑木林となる可能性があり、経験豊富なスタッフが中心となり能率よく整理伐作業が進みました。今後、多様な植生変化が期待できます。

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伐木整理
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(過去、整理伐を終えた区域の林床調査とササなど障害駆除)
 日照条件改善した結果、新たな樹種の自生状況の調査とそれを阻害するササなど駆除の作業をしました。ササの繁茂は広域に至るので、林域ごとに目的を設定し、重点的に推進いたします。
具体的には次回作業日に確定する予定です。
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実生コナラ
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林床のササ

人工林グループ

参加者:延べ7名

 最初5名でスタートしたが途中一人抜けるも新たに一人参加、さらに午後強

力な助っ人Mさん参加、延べ7名の参加でした。

本日の伐倒本数は10本で、累計25本となり、残り伐倒本数は15本程度に

なりました。

 午前中は県事務所から2名間伐作業の様子を現場に確認にこられました。

作業方針や作業内容および安全第一で行なっていることを申し上げました

安全に注意して作業を行うようアドバイスをいただきました。



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