猿投の森づくりの会・公式ブログ

猿投の森づくりの会は、公益社団法人 日本山岳会 東海支部内のグループです。愛知県瀬戸市と豊田市にまたがる猿投山の西麓の森で、森の保全や有効利用を目的に活動しています。

2021年03月

定例作業報告&なごや環境大学共育講座

3月27日(土曜日) 天候 晴
 
雑木林グループ  参加者 14名
 ヤマザクラ、タムシバ、ヤマツツジと例年より早い開花で賑わう
なか、なごや環境大学2020 後期講座を迎え、スタッフ全員で
「コナラの植樹」を受講者の皆さまと楽しみました。
私達が県有林の整備を開始してから、18年が経過しますが
「植樹」は初めての体験です。コナラ苗を2m間隔で20本植付
これからは活着確認、下草刈りを始め成育管理に新たな課題を
受け持つことになります。
(詳細はブログの講座報告をご参照ください)
 
午後は、カワセミコース終点のサルナシ湿地から沢伝いに広がる
台地の整備をしました。この一帯は渓流沿いに平坦な明るい地で
アセビ、シキミ、ヤブツバキなど早春の花が楽しめる休息の場と
して、足をいれる観察者も多く見受けられます。

人工林グループ
参加者:6名

午前中は、なごや環境大学「森からのプレゼント」第4回「森の手入れ作業と植樹を体験しよう」のうち森の手入れ作業を担当しました。参加者の皆さんは二組に分かれ植樹体験と交互に参加していただき、前半と後半の2回行いました。子供さんも含め、森の仕組み等の話と実際の間伐作業を体験してもらい、楽しんでいただけたかなと思います。
午後からは引き続き森の整備と椎茸の菌打ちを行いました。伐倒本数は4本でした。

第118回 やまじの森自然観察会報告

日時  令和3年3月20日(土)
天気  晴れ
テーマ 春をさがそう
参加者 30名
観察コース  ヤマモモ広場ー林道ー展望台コースーホオノキ平ーサルナシ湿地ーシャラノキコースーヤマモモ広場

 春の日差しに誘われて小学生1名を含めた総勢30名が春さがしに出発しました。まず林道脇ではキブシが咲いていました。淡黄色の房状に垂れた花は舞妓さんのかんざしのようです。年中緑で生い茂るウラジロにも春を見つけました。1対の葉片の中心にくるりと巻いた芽が見え、これが伸びまた左右に葉片を広げて毎年1段ずつ成長していきます。
 展望台への道を上っていくとガスのような特有の匂いが、、、ヒサカキです。雄花、雌花、両性花とも白っぽく目立たないけれどもびっしりと花をつけ、匂いで存在感を示しています。ヒメヤシャブシの雄花が垂れ下がりその近くには小さな雌花が付いていました。展望台から猿投山を見ると芽吹き始めた木々の緑の中でタムシバの白とヤマザクラのピンクが春色を構成しています。
 サルナシ湿地ではシュンランが可憐です。今年も水量が少ないせいかアズマヒキガエルの卵やオタマジャクシが見つからないのは残念です。丸木橋を渡った奥の場所ではクロモジ、シキミの花が満開、ショウジョウバカマやギフチョウの食草のスズカカンアオイも咲いていました。やまじの森の春にギフチョウが舞う日が来て欲しいものです。
 シャラノキコースではオオカメノキが白い花をたくさん咲かせ、トサミズキは満開で辺りが黄色に染まり見頃です。林道に出て少し上ったところのヤマザクラも暖冬とは言えこの時期に満開とは驚きました。ヤマモモ広場の奥のコバノミツバツツジも開花しました。先月の冬芽観察からひと月後の森の変化に感動し、春を満喫できたひとときでした。

[樹の花]: キブシ、ヒサカキ、タムシバ、ヒメヤシャブシ、クロモジ、シロモジ、シキミ、オオカメノキ、アセビ、トサミズキ、コバノミツバツツジ、ヤマザクラ、ヤブツバキ、ヤマウグイスカグラ

[草の花]: シュンラン、ショウジョウバカマ、ヒメカンスゲ、スズカカンアオイ、マキノスミレ、タチツボスミレ、ニオイタチツボスミレ

[鳥(姿または声)]: ヒヨドリ、ウグイス、メジロ、ヒガラ、シジュウカラ、エナガ、マヒワ、ウソ、コゲラ、コサメビタキ、ハシブトガラス、ソウシチョウ、サンショウクイ、ノスリ

[昆虫]: ビロードツリアブ、ルリタテハ、クワゴマダラヒトリ(幼虫) 

DSC_24940320キブシ
キブシ
DSC_24990320クロモジ
クロモジ
DSC_25290320春蘭
シュンラン
DSC_25360320スズカカンアオイ
スズカカンアオイ
DSC_25410320ショウジョウバカマ
ショウジョウバカマ
DSC_25730320トサミズキ
トサミズキ
DSC_25790320マキノスミレ
マキノスミレ
オオカメノキDSC_25880320
オオカメノキ
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ヤマザクラ
DSC_26170320コバノミツバツツジ
コバノミツバツツジ

定例作業報告

3月16日(火)
場所:東大演習林
参加者:6名

 今季最後の東大演習林での作業でした。体温チェック等新型コロナ対策をしっかりしつつ作業を始め、伐倒本数は30本でした。今季累計で112本になりました。
ここでの伐倒予定本数は来期までの2年間で257本。1年目は約44%で終わったことになります。今期は、10月プロット調査、11月毎木調査で、伐採日は12、1、2、3月の4回でした。来期は10月から3月までの6回の伐採日になりますので、残り145本は予定通り終わりそうです。ただこれ以外にも下側区域に10本余り伐倒予定のものがありますので、これも含めて来期完了予定です。
 帰り際、間伐後の林内を見渡し、まだまだ伐るのがいっぱいあるな、来月からしばらくなくなるんだ、10月からまた頑張りましょうと皆で話しました。
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定例作業報告

雑木林グループ 3月9日(火)晴れ 参加者11名
3月に入り気温も16度と、春の穏やかな中で作業を行いました。
①27日(土曜日)に開催予定の、なごや環境大学共育講座
「森からのプレゼント~森の手入れ、コナラ苗植樹」会場の整備を
実施しました。
②昨年春から整備を進めてきた「カワセミコース整備」も終盤に
 なり、渓流沿いのコナラ、アカマツの枯死木の伐倒、ソヨゴなど
 混みあった常緑樹の整理伐を実施、ヤブツバキも採光条件が
 改善され一帯に満開の明るい林内に輝いていました。
 又林道沿いにコアジサイが植え付けられていますが、周辺整備
 により、6月には見事な花付きが期待されます。
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コナラ植樹会場
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カワセミコース沢沿い整備

 

定例作業報告&なごや環境大学の講座対応

3月9日(火) 晴れ
参加者:9名

午前は、なごや環境大学の講座「森林整備のサイクルを学ぶ間伐等体験会」、午後からは、定例の作業と次回実施予定のなごや環境大学「森の手入れ作業」の準備打ち合わせを行った。

 「間伐等体験会」は当初10名の参加者予定でしたが、あいにく事務局も入れて3名の参加者でした。とはいえスタッフは力を抜くことなくがんばり、また参加者の方もしっかりメモを取ったり、のこで受け口、追い口を作り伐ったり、ロープを引いてヒノキを倒したりと楽しんでいただきました。
 まず現場まで森の中を散策し自然観察、木々の説明、手入れされた森の説明等を行いました。次回の植樹体験予定地の、森を切り開き明るくなった場所で、コナラの稚樹を植樹するという計画を説明しました。そのあと人工林に入り、森林のしくみ、植生遷移、森林の効用、人工林での間伐の必要性、伐倒方法などを説明したあと、実際に間伐の体験をしてもらいました。ニホンカモシカのため糞とアオキの食餌跡も観察できた。
 大小2本のヒノキを伐倒しましたが、それらの胸高直径、樹高、年輪を測定してもらいました。
20210309人工林
樹木1、2とも樹齢と樹高はほとんど同じであるが、胸高直径については約1.7倍の違いがあり、同じ時期に植林されても日射の条件等でこんなに違いがあることを実感してもらいました。樹木1は形状比が80近辺で健全であるが、樹木2は144にもなり、ひょろひょろのもやし状態で、このような木はそのうち立ち枯れか強風で倒れる可能性があります。

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参加者の方からメールをいただきましたので、その一つをご紹介します。

私は事務局職員なので運営側としてお伺いしたのですが、皆さまの説明や間伐体験が楽しく、一参加者として講座を満喫させていただきました。
 自然観察では非常に丁寧に樹木の解説をしていただきました。解説を聞くまではただ何かの木が生えていると思っていただけでしたが、樹木の名前や特徴、どう生活と結びついているのか説明を受けることで、木の一本一本に意識が向き、それまでの何倍も自然を楽しむことができました。
 植樹についても事前に1年半もコナラを育てていたことや日を当てるために樹木を切り開いて場所を確保したこと等をご説明いただき、植樹に至るまでにどれほど準備や期間が必要なのかよく分かりました。
 間伐前には森林整備のサイクルについてご説明をいただきましたが、植物の多様性を保ちかつ人間にとって利用しやすい森林にするためには陽樹を中心とした森にする必要があることや人工林の手入れがされなくなった歴史的背景、間伐をすべき理由などを丁寧にご説明いただき、その後の間伐体験と合わせてよく理解することができました。
 その後、初めて間伐体験をさせていただきましたが、見るのと実際にやるのとでは大違いで、思ったようにノコギリを通すことができませんでしたが、皆さんのご指導のおかげで何とか伐倒することが出来ました。
 本日の講座は学んだ知識と体験が結びつくように組み立てをしていただいていたため、より深く森林整備について理解することができました。
 また、学んだことを実践できることや森林整備に少しでも関われたことに喜びを感じました。
私が一番講座を楽しんでいたかもしれません。なごや環境大学の事務局員としてぜひ若者にこの楽しさを体験してほしい、森林整備に興味を持ってほしいという気持ちが一層強くなりました。
 本当に皆さまの日々の活動には頭が下がる思いです。本日は貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。」

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定例作業報告

2月27日(土)晴れ
参加者:6名+1名
 3月の予定として、2月27日(土)の4回シリーズの最後のなごや環境大学に加えて、急に9日(火)に高校生、大学生対象のなごや環境大学実施が決まったため、その対策を話し合いました。
その目的は、「間伐等の育林活動を体験し、森林整備のサイクルに関する知識・技術を学ぶ講座を実施することで、地球温暖化防止・災害防止・水源涵養等の機能を有する森林の整備に関する人材育成を促進する」というもの。
 間伐体験をどのようにするのか、どの木を伐るのか話し合いました。
 本日のヒノキの伐倒は5本、そのうちの1本は大径木ではあるが曲がりがひどく、また密生していたので伐採した。残りはなごや環境大学の間伐体験用として残した。
午後から会員復帰、再入会される伊藤さんも参加され伐倒後の後処理を手伝っていただいた。
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間伐材でシイタケの植菌作業を体験しよう

令和3年2月27日(土)晴れ
森からのプレゼント なごや環境大学共育講座 第3回 を開催しました。
受講者:24名 スタッフ15名

 今回のプログラムは間伐材へのシイタケ菌駒打ち、腐葉土づくり(昨年の12月26日に踏み固めた落葉をかき混ぜる作業)、遊歩道の散策を受講者を2班に分けて交互に体験しました。
なごや環境大学事務局の取材がありました。
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 腐葉土落葉かき混ぜ  
        固まった落ち葉を崩してゆくとほんのり湯気が上がりました。
        受講生は、落ち葉の中に手を入れて、温みを確認していました。
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枠外し
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落葉掻きだし
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掻きだした落ち葉をかき混ぜて空気に触れさせてから再び枠に戻します。
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戻した落ち葉をダンスで踏み固め
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伏せて終わり
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 シイタケ菌駒打ち体験
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ホダギ
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会員手づくりの菌駒打ち木槌
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ホダギを作業場へ運ぶ
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菌駒をほぐしています
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菌駒を打つためにホダギに孔あけをしています
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菌駒の打ち込み
 遊歩道散策
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アンケートを熱心に書いています
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受講者の皆さん
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