猿投の森づくりの会・公式ブログ

猿投の森づくりの会は、公益社団法人 日本山岳会 東海支部内のグループです。愛知県瀬戸市と豊田市にまたがる猿投山の西麓の森で、森の保全や有効利用を目的に活動しています。

2022年06月

2022年 ハチトラップ調査結果報告

オオスズメバチ・トラップ設置のまとめ

 猿投の森づくりの会は、県有林やまじの森で人工林、雑木林の間伐・除伐作業や林道、管理道、遊歩道等の整備作業を行っている。

 作業時にハチ刺され被害が発生し、それ以降2015年からハチトラップを4月から6月の2ヶ月間設置している。

令和4年は、前年度と比べ若干増のスズメバチ捕獲数となった。今年度の特徴としては、第1地区で生きたオオスズメバチを3か所で確認でき、第3地区ではキイロススメバチの捕獲も確認できた。

  スズメバチ以外の昆虫として、アジサイエリア脇でクロシデムシ20匹程が入っており、第一管理道脇では、ヨツボシケシキスイやフトアナアキゾウムシが見られた。一番多く入っていた展望台脇ではヨツボシモンシデムシも見られた。また、トラップには、蛾が多く入っていたが、クワガタ類は見られなかった。

 下の表は、左クリックすると拡大表示します。 

蜂トラップ まとめ 1

(注1)第1地区:「山路の森」入口からヤマモモ広場に至るエリア、第3地区:三叉路を中心としたエリア。

(注2)ハチ計」はオオスズメバチとコガタスズメバチ、キイロスズメバチ等を含めた数です。

**【トラップ設置】越冬した女王バチの営巣開始に合わせてハチトラップを設置し、夏から秋にかけて活動するスズメバチの増加を防ぐため**

DSC_9507アジサイ脇のトラップ
アジサイ脇のトラップ
DSC_9509クロシデムシ
クロシデムシ
DSC_9526オオスズメバチ
オオスズメバチ


定例作業報告

令和4年6月25日(土)晴れ時々曇り

雑木林グループ
参加者12
 
 朝礼で提案があり今日は暑くなるとの予想から午前中で作業を切り上げることになった。また新しいメンバーを交え作業を行った。
カワセミコースの前回までに伐採した後の枝や倒木が遊歩道から綺麗にみえるように整理作業を行う一方、ヤマモモ広場奥の桜の整理伐および枝を広げて森を暗くしていたソヨゴなどの除伐作業を行った。高木の桜では、スローラインを使って倒す方向にロープを張り安全に倒すことができた。また、ヤマモモ駐車場、およびハンショウヅル自生地周りの草刈りも行った。

残念ながら、カワセミコースの山桜の枯死木が伐倒処理だけで終わり、一方でソヨゴの掛かり木処理に手間取り整理作業を一部残してしまった。午後は13時半から山口公民館で人工林、雑木林グループが集まり作業委員会を開催した。

IMG_5712ヤマモモ広場奥の整理伐
ヤマモモ広場奥の整理伐
IMG_5715ハンショウヅル周りの草刈り
ハンショウヅル周りの草刈り
IMG_5716カワセミコースの枯死木伐倒
カワセミコースの枯死木伐倒

人工林グループ
参加者:6名
 前回は雨天中止のため、例年6月第2火曜日に実施する予定の継続木調査ができなかったが、本日雨が心配ではあったが何とか実施することができた。
暑さのため午前中だけの作業となり6名全員で2班に分かれて継続木の胸高直径を測定した。2班で行ったことにより1時間余りで24本全部の測定ができた。
測定結果は別にデータでまとめたが、そのうちのA群の14本についてその成長ぶりをグラフで示す。樹齢は長いもので80年ほどで、2007年から始め16回目の測定となるが順調に成長していることがわかる。
2022継続木調査
 そのあと、北歩道の枯死木の調査を行った。アカマツが7ー8本ほど歩道に危険な状態で枯れているのが確認できた。次回除伐することにした。
午後からは作業委員会であった。

第132回 やまじの森自然観察会報告

日時   2022年6月18日(土)   天気  曇り一時雨 
テーマ  水辺の植物         参加者 16名
コース  ヤマモモ広場ーシャラノキコースーサルナシ湿地ーホオノキ平ー第1管理道ーアジサイコースー林道ーヤマモモ広場 

 雨を心配しながら出発し、シャラノキコースへ向かいました。昨年のこの時期の観察会ではヒメシャラ、ナツツバキ2種の花の大きさを比べたが、期待の花が樹上にも地面にも見当たらず、落花した数輪のヒメシャラをなんとか見つけることができました。高温の日が多かったせいか開花が例年より早かったようです。
 サルナシ湿地では今年も昨年に続きアズマヒキガエルの産卵はなくオタマジャクシを残念ながら見られません。木道の両側に生えているツルヨシの葉にクロコノマチョウがいないかと皆で探し、三日前の下見では前蛹状態だった個体が透き通った緑の蛹になっており、幼虫も見つけることができて満足しました。
 アジサイ、ガクアジサイ、ヤマアジサイそして終盤のコアジサイが梅雨空に映え、遠目にササユリが1輪咲いていました。もっと多く咲くようになって欲しいものです。
 キビタキやクロツグミ等の野鳥のさえずりも楽しめた梅雨の合間の贅沢なひとときでした。

【観察できたもの】
(水辺の植物) オニスゲ、ミヤマシラスゲ、ツルヨシ
(草の花 ) クサイ、ササユリ、ジガバチソウ、オカトラノオ、オオバノトンボソウ、ヤマトウバナ
(樹の花) バイカツツジ、ムラサキシキブ、サカキ、アジサイ、コアジサイ、ヤマアジサイ、ガクアジサイ
(樹の実) オオウラジロノキ、シロモジ、クロモジ、ウスノキ、スノキ、ナツハゼ、オオカメノキ、ハンショウヅル
(鳥の声) イカル、ソウシチョウ、クロツグミ、サンショウクイ、キビタキ、ヒヨドリ、ホトトギス、ヤマガラ、メジロ、ウグイス、サンコウチョウ、コゲラ
(その他) クロコノマチョウ、ヨツスジハナカミキリ、チュウガタシロカネグモ
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ヒメシャラ
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オニスゲ
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クロコノマチョウ 蛹
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クロコノマチョウ 幼虫
_DSC4393
ササユリ
_DSC4411
ガクアジサイとヨツスジハナカミキリ
_DSC4368
バイカツツジ
_DSC4357
オオウラジロノキ
_DSC4397
ムラサキシキブ
_DSC4445
ハンショウヅル 実


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