5/6(木)、総計12名の方の参加を得てギフチョウの産卵数調査を実施しました。

予報では、曇りでしたが、幸い晴になり、気温も20度から25度と快適な気温で、虫の飛び交う様子も無く少しばかり汗ばむ中、エリア設定作業を進めました。

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午前中に10名の方の参加を得て、①小屋の前に10m×10mの区画を2区画(NO、1,2)、②ツガ広場に同サイズの区画を6区画(NO、3~8)設定しました。午後、蝶の専門家高橋さんの解説をお聴きした後、2人一組で各エリアのスズカカンアオイの株数、卵塊数別産卵数を調査しました。

結果は、8エリア内のスズカカンアオイ株数総数は、236株、産卵株数は残念ながらゼロでした。しかし、北歩道上の赤松林のエリアで、2株に3卵塊×1、6卵塊×1、9卵塊×1を発見しました。一葉2卵塊は、大変珍しいとの話でした。

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2卵塊と判断するのは、写真のように、3卵塊と6卵塊との間がかなり離れているからとのことでした。このようになるのは、a:2頭のギフチョウが産んだのか、b:1頭のギフチョウが、例えば産卵中、外敵の危険を感じ、産卵を中断後、再度産卵したかどちらかであると、推定されるとのことでした。

本日の調査を概観してみると、カンアオイ株数が50株以上が3エリアでした。そのエリアに共通するのは、林床照度が明るく緩やかな南向きの傾斜エリアであること、株数が21以下の5エリアは、林床照度が低く、落ち葉が多いエリアでした。初めての調査で準備不足や、戸惑いがありました。例えば照度計計測によるスズカカンアオイ生育環境の適正照度の推定、スズカカンアオイのある位置の目印用品の準備、エリア内のスズカカンアオイを傷つけない繊細な心遣い、エリアセットテープと杭の永続的確保方法の工夫などが、今後の留意点です。
 調査を終えて、小屋に戻り整理をしているとき、大スズメバチの女王蜂?が、襲来してきました。

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話に聞いていたように黒ズボンが気になるようで、じーっと動かないでいるとようやく飛び去り大事に至りませんでしたが、1分近く黒ズボンの周りを飛び回っていました。

今後の予定は、今回産卵塊が見つかった赤松エリアに2区画定点観測エリアを追加設定し、5/11(火)に産卵数調査を実施し、定点観測エリアを10区画とする。秋から冬に、定点観測エリアの下草刈、間伐を実施します。