平成27年11月21日(土)  天気  晴れ ☀
テーマ 「紅葉の雑木林」   
参加者 18名
■観察コース ヤマモモ広場→林道→作業道→朴の木平→サルナシ湿地→丸木橋→ヤマモモ広場
 ゲート前で3人の女性ハイカーに声をかけ18名の観察会となりました。出発前に袋を渡して、それぞれ自分のお気に入りのものを拾ってもらうこととしました。林道を下ると音楽祭の観察会の時に見た黄色い花のヤクシソウはタネを付けた冠毛で真っ白になっていました。近くのノコンギクも同じように違う趣の綿毛の花となり、同定する時の目安の一つである冠毛が長いということが良くわかりました。
 山路の森の一番咲きのヤブツバキが数多く咲き緑の葉に映えていました。林道から作業道に入ったところのフユイチゴの大群落には歓声が起き、しばらく足を止め自然の恵みを頂きました。ここまで来る間にも、いろんな木の実の試食にチャレンジした人もいましたがフユイチゴは格段美味しかったと思います。
 タカノツメの葉の発酵した甘い香り、赤や黄色 褐色の落ち葉の上をひとつひとつ確認しながら、ゆっくり歩きました。雑木林の中で特に目を引いたのはオオカメノキ(ムシカリ)の真っ赤な紅葉でした。
 朴ノ木平まで来ると大きな存在感のあるホオノキの葉が落ちていました。葉裏を多くみせている年は積雪が多いと言われています。何となく納得できそうな科学的根拠が以下のように岐阜県林業経営者協会HPに紹介されています。【気温によって葉脈が表側と裏側では収縮率が変わり、寒い年は葉の表側の収縮が大きくなってカップ状に反るため地面に対して不安定な状態になって、風などでひっくり返って裏側が上になるといった現象】そのほかにも寒さや雪に関するものでは、カメムシが多く部屋に入ってくる、カマキリが高い位置に巣を作ると雪といったこともあります。こうした自然現象や生物の行動の様子などから天気の変化を予測することを観天望気といいます。
センブリが今年はずいぶん増えたと思っていましたがイノシシに掘り起こされほとんどの根生葉も無くなっていて、来年の予測がつきません。
定例観察会としては 久しぶりにツブラジイの大木の横を通って丸木橋を渡りヤマモモ広場に戻りました。みなさんのお気に入りの拾いものを披露して頂き葉っぱあわせをしました。並べられたものは33種で みなさんの博識で、すべて 同定できました。
11月も下旬となろうとしているのに暖かで風もなく、楽しい観察会でした。
■観察できたもの
★葉っぱ ホオノキ アカメガシワ ヒメコウゾ シロモジ コブシ タカノツメ コウヤミズキ カキノキ ツタ オオカメノキ ミズキ コウヤミズキ ウリカエデ ヤマザクラ カマツカ コナラ アベマキ フジ イロハモミジ オオバヤシャブシ ムラサキシキブ クリ オニドコロ コアジサイ アマズル イタドリ ヘクソカズラ ガンピ アオツヅラフジ コウヤボウキ ヒイラギ ヤブツバキ ヒサカキ
★実 ムラサキシキブ ヤブムラサキ アオキ マルバノホロシ ツルリンドウ フユイチゴ アオツヅラフジ ツルアリドオシ ムベ
★鳥 ヒヨドリ エナガ シジュウカラ ヤマガラ メジロ コゲラ アオジ ソウシチョウ(声)

★その他  ヌルデの虫こぶ(ヌルデミミフシ) 菌の付いたゴマダラカミキリ