平成28年8月20日(土)
テーマ:雑木林の虫
参加者 16名  天気 晴れ
コース ヤマモモ広場→シャラノキコース→サルナシ湿地→朴の木平→カワセミコース→林道→シラカシ広場→林道→ヤマモモ広場
 テーマに従って落葉樹の多いシャラノキコースから出発しました。
 入ってすぐのヤマザクラにアブラゼミがじっと止まっていました。
 散策道をしばらく歩くと強い風もないのに未熟なドングリをつけたコナラの小枝が落ちていました。ハイイロチョッキリの仕業です。ドングリの殻斗のところに卵を産み付けて枝を切り落とすという面白い習性を持っています。
 昨年から気にかけていましたが 古窯跡の水の流れの中に東海地方固有種のシマジタムラソウが群生しています。林道脇に多く見ることのできるアキノタムラソウに似ていますが 湿地性で雄蕊が突き出ていることが特徴です。シマジタムラソウは 国の絶滅危惧Ⅱ類、また愛知県では準絶滅危惧種に指定されています。古窯跡付近は数年前に整備されたところですが ホタルイ シカクイ アイバソウ(アブラガヤ)等の草本湿地植物が見られるようになりました。下見の時には 綺麗な瑠璃色の模様をしたルリモンハナバチが忙しく飛んでいました。古窯跡付近は盗掘の大きな堀穴が隠れていますので むやみやたらに近づくのは危険な場所です。
 サルナシ湿地には 樹木の花としてノリウツギと季節外れのタニウツギが咲いていました。またウラジロマタタビ(サルナシ)のすぐ近くにはセンニンソウが絡み合って多くの白い花を付けていました。
 カワセミコースのアキチョウジ群生は 花芽が食べられているのか、今年は花付きが悪いです。そこから林道に出て下った左の谷で観察会時にニホンカモシカを確認しました。
 シラカシ広場まで行ってお弁当を食べ 林道をヤマモモ広場まで戻り 8月の暑い観察会の終了としました。
 ◆観察できたもの
◇木の花 ノリウツギ タニウツギ コアカソ
◇草の花 ガンクビソウ ヤブラン シュウブンソウ ミヤマウズラ ツルリンドウ メマツヨイグサ ヒメキンミズヒキ ヒヨドリバナ
     シマジタムラソウ シラヤマギク アキチョウジ ツルニガクサ イタドリ ネコハギ ワレモコウ キンミズヒキ ハエドクソウ      ヘクソカズラ  ママコノシリヌグイ ヌスビトハギ センニンソウ
◇鳥   アオゲラ ヒヨドリ シジュウカラ メジロ
◇昆虫  アブラゼミ ツクツクボウシ ヒグラシ キイイトトンボ モノサシトンボ  ヒメアカネ キモンガ ヒカゲチョウの仲間
     ミスジチョウの仲間 ホソヒラタアブ  ツマグロオオヨコバイ トホシテントウ アオバハゴロモ ルリモンハナバチ(下見)
◇蜘蛛  ジョロウグモ
◇その他 ニホンカモシカ
アブラゼミ
アブラゼミ
ツマグロオオヨコバイ(バナナムシ)ヒメアカネ
   ツマグロオオヨコバイ(バナナムシ)         ヒメアカネ
ハイイロチョッキリによって落とされたコナラの枝
ハイイロチョッキリによって落とされたコナラの枝
ヒグラシ♀キンモンガ
ヒグラシ♀        キンモンガ
ルリモンハナバチシマジタムラソウ
ハリモンハナバチ     シマジタムラソウ