ごや環境大学「蛇口の向こう~水源の森へ!」

日時 令和2年2月22日(土)

場所 愛知県有林やまじの森

講師 猿投の森づくりの会・大塚正数

スタッフ6名

どんよりと曇って今にも雨が降ってきそうな、うすら寒いお天気で、この日の受講者は10名でした。

今日の講座は、馬が城浄水場に送られる森の貯水池とそこに流れ込む渓流沿いを歩いて源流の森を見てもらう講座内容です。講義に先立って集合場所のヤマモモ広場奥に非常用段ボール簡易トイレを設置したので、あらかじめ見てもらい使用方法を説明しました。

講師は当会の会員で地元瀬戸市在住の森を知り尽くしている大塚さんです。用意された資料に基づいて、猿投山は1億年ほど前の中生代に形成された花崗岩が基盤岩となっており、域内には猿投山北断層が走り、断層の南側の花崗岩は風化を受けて地下深くまでサバ土(真砂)状になっている地質の話。明治時代中期まで窯業用燃料として過度な伐採が繰り返され、はげ山であったこと、その後の治山事業。そうした歴史の森で当会が活動しており、緑豊かな森は上水道水源の涵養、土砂災害の防止の働きがあり、それを維持するため適切な手入れが必要なことなどについて、手短に説明されました。

そして、いよいよ実際に歩いて、まず広場にほど近い場所で水がしみだして樋で受けている様子を見てから、渓流沿いの遊歩道を通って貯水池へ向かいました。渓流には治山事業で設置された砂防堰堤、今ではそれがほぼ満杯に堆砂している状況、渓流沿いの様々な木々の芽吹きの様子など、歩きながら説明がありました。

そして、途中浅い流れを3か所ほど渡って45分くらいで貯水池に辿り着きました。貯水池の澄んだ透明な水を見て参加者の皆さんから、「わあ、きれい」の声が上がりました。この取り入れ口から浄水場まで2.4Kmの距離にあること、大雨の時など水量の多い場合は越流堰から山路川経由、赤津川、矢田川へ流れていくこと、そしてこの貯水池は水道施設なので一般の立ち入りは禁止されていることなどの説明がありました。

コースの途中では、定例作業で枯死木の伐倒作業をしている様子も見ていただくことができました。

途中何度か雨が降って、レインウェアや傘を使いながらの、トレッキングとなりましたが、雨滴で濡れた木枝や芽のようす、美しい森に見とれている方もいて、アンケートには「自然が素晴らしい」「森の中をたくさん歩けて良かった」「講師やスタッフの気配りが行き届いて気持ちよく歩けた」などの感想が寄せられました。また、「簡易トイレの使用感がとてもよかった、目からウロコでした」「トイレにはびっくりしました、ありがとうの感謝で一杯です」のコメントもいただきました。IMG_1419a
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