日時 令和2年12月19日(土) 天気 曇り時々晴れ・一時霙  
テーマ 照葉樹 参加者 19名
コース ヤマモモ広場→シャラノキコース→サルナシ湿地→第一管理道→林道→堰堤→ヤマモモ広場
    照葉樹というと宮崎県・綾の森の日本最大級照葉樹林が思い浮かびます。こちらでは寺社叢林に見られる小規模照葉樹林を見るだけで、一度は行ってみたい所の一つです。この地方でも数百年の時を経れば極相林となってシイ、カシの森になると言われていますが、落葉樹・常緑樹と両方ある今のやまじの森は楽しいです。
    照葉樹の代表といえばヤブツバキです。「巨勢山の つらつら椿 つらつらに 見つつ思はな 巨勢の春野を」と万葉集にも詠まれるほど古くから愛されてきた木です。艶やかな葉に赤い花は目も心も惹かれます。やまじの森にもぽつぽつ咲き始めました。瀬戸市の花でもあり大切にしたい木です。
    今回の観察会では、昨年同様にやまじの森で確認されている照葉樹(常緑樹)48種の表をもとに特徴を話しながら同定、観察を行いました。(参考資料 猿投の森の樹木調査 鈴木治男 文一総合出版 照葉樹ハンドブック)同じように見える照葉樹ですが、葉の形、葉のつき方、葉の縁、葉裏の色・葉脈、匂いなどが同定の鍵です。やまじの森の観察会では参加者の皆さんが先生。自身で勉強されたこと、他の観察会での知識を披露していただき和気あいあいと行われました。最後の観察地はヤマモモ広場から50mほど行ったところを右に上がった堰堤でした。ここでは珍しいカゴノキ(クスノキ科)があります。堰堤工事で伐採されましたが脇から萌芽し3m以上の株立ちになっています。今後も大切に見守りたいです。 出発点のヤマモモ広場まで戻り、採集してきた葉を並べて確認作業を全員でしました。葉が1枚になると難解ですがベテランの方は簡単に正解されていました。同定作業が終わる頃には霙が降ってきました。
【照葉樹】アオキ アセビ アラカシ イヌツゲ ウロジロガシ カゴノキ キヅタ サカキ サネカズラ シキミ シャシャンボ シラカシ シロダモ スイカズラ ソヨゴ タブノキ ツクバネガシ ツブラジイ テイカカズラ ナワシログミ ナンテン ネズミモチ ヒイラギ ヒサカキ フユイチゴ マンリョウ ミヤマシキミ ムベ モッコク ヤブコウジ ヤブツバキ ヤブニッケイ ヤマモモ リンボク 
【花・実】 ヤブツバキ ミヤマシキミ アオキ マンリョウ マルバノホロシ 
        フユイチゴ 
【鳥・鳴き声】ヒヨドリ ソウシチョウ メジロ ハシブトガラス カケス エナガ 
        シジュウカラ コゲラ アオジ

サルナシ湿地の木道を渡る参加者
サルナシ湿地の木道を渡る参加者
葉の同定会
葉の同定
参考ハンドブックとチェック表
参考ハンドブックとチェック表
大きくなったカゴノキ
大きくなったカゴノキ
カゴノキカゴノキの樹皮は鹿の子柄
カゴノキの葉    鹿の子柄の幹
ヤブツバキ
ヤブツバキ