冬芽、蕾:コゴメウツギ、ハンショウヅル、コウヤボウキ、ミツバツツジ、ザイフリボク、ヒメシャラ、シキミ等
昆虫、その他:テングチョウ、キタテハ、キタキチョウ、スギタニキリガ、ツヤアオカメムシ、ワカバグモ、カナヘビ
鳥(の声): シジュウカラ、ヒヨドリ、ヤマガラ、ウグイス、メジロ、トビ、ノスリ
猿投の森づくりの会は、公益社団法人 日本山岳会 東海支部内のグループです。愛知県瀬戸市と豊田市にまたがる猿投山の西麓の森で、森の保全や有効利用を目的に活動しています。
日 時:2024年1月20日(土)
天 気:小雨
テーマ:冬の野鳥観察
参加者:7名
コース:第一管理道➝山道➝東海環状自動車道側道➝巡間町ため池2か所までの往復
雨の中の開催となったので、当初予定していた中部電力瀬戸変電所前からの歩き出しをやめ、第一管理道奥まで車に分散して乗車し、そこから観察会を開始した。変電所前では参加者を待つ間にコジュケイの鳴き声を聞くことができた。早く到着した方はコジュケイが高く飛ぶ姿を見ることができたとのことであった。
側道に入るとシロモジの葉が落ちることなく冬芽が雨に濡れて輝いていた。近くの橋からは下見の時はセグロセキレイが見られたが、今日はキセキレイが1羽、餌探しに勤しんでいた。高速道脇のキミノシロダモの実が残っていないかと調べたが、もう見ることはできなかった。歩きを進めるとベニマシコが右へ行ったり左へと飛びまわっていた。アオジも一瞬横切る姿を見ることができた。
最初の池では、ヨシガモが藪の向こうで泳いでいた。道を横切るジョウビタキの雄も確認でき、せと赤津インター脇では冬芽を見ている時にGさんが掴んだ枝にモズの早贄がありメザシようになった姿を見ることができた。シジュウカラを木々の間に望みながら2番目の池へ向かったが、到着と同時にヨシガモ5羽程が飛び去ってしまい、キンクロハジロと残されたヨシガモが池の遠くで泳いでいた。
帰りは「せと赤津ビオトープ」の巨木を見ながら下見時に確認したイソヒヨドリがいたエリアをのぞき見しながら帰路に着いた。三日前に実施した下見ではほとんど鳥の声を聞くことはなかったが、今日は鳥の鳴き声を耳にすることが多かった。特にベニマシコに集中している時に鳴いたアオゲラには驚かされたが姿を確認することはできなかった。高木となるオオウラジロノキの冬芽を手元でながめ、アセビの花が咲きだしているのに目を奪われ、足元のスズカカンアオイの花、ヒメユズリハの葉をみて観察会は無事に終了した。
【 観察できた鳥 】
コジュケイ、ヒヨドリ、キセキレイ、マガモ、ダイサギ、ツグミ、アオジ、ハシボソガラス、メジロ、ベニマシコ、アオゲラ、シロハラ、ジョウビタキ、ソウシチョウ、シジュウカラ、ホオジロ、ヨシガモ、キンクロハジロ
【 花 】
スズカカンアオイ、アセビ
【 木 】
キミノシロダモ、オオウラジロノキ、カラスザンショウ、ヒメユズリハ、シロモジ、トウコマツナギ、ハリエンジュ、ジャヤナギ or マルバヤナギ、アセビ
【 実 】
ガガイモ、アオツヅラフジ、タカサゴユリ、トウコマツナギ、ヌルデ
日時 2023年5月20日(土) 天気 晴れ
テーマ 新緑の雑木林
参加者 23名
観察コース ヤマモモ広場→林道→北歩道→三叉広場→林道→ヤマモモ広場
初夏の風がさわやかな朝です。今日は奥の三叉広場まで林道を往復します。出発はヤ
マモモ広場から少し下ったハンショウヅルの観察からです。昨年より株も増え花も多くついていましたが見ごろは過ぎていました。大曲のオオバウマノスズクサは何年か 前伐採され壊滅状態になりましたが、今では数本が奥のハリエンジュにツルを絡ませ
花もつきなんとか回復傾向にあります。エゴノキ、タニウツギ、コゴメウツギ、ジャケツイバラも満開は過ぎていました。植物の開花時期はその年によって異なりますが 今年は例年より早いように感じます。林道のコアジサイが薄紫の花を咲かせ始めました。ほんのりといい香りがします。この森では数の少ないコツクバネウツギのオレンジ色の花が咲いています。今日はムササビが顔を出しました。参加者の中には初めて
見たかたも多く森の人気者です。近くの水たまりにタゴガエルの灰色の小さなオタマジャクシがいました。タゴガエルは以前そのあたりで見たことはありましたが、オタ マジャクシは初めてです。ツクバネの花はひっそりと咲き、ヤマボウシの白い花は樹
間から目立ちます。三叉広場は開放感がありホッとします。クロツグミが鳴きその姿 も見ることができました。5月は花の季節で森は一段と華やかです。森の新緑や鳥の
声、樹々の花草の花に元気をもらった観察会でした。
観察できたもの
◎樹の花 エゴノキ オオバウマノスズクサ カイナンサラサドウダン コアジサイ コゴメウツギ コツクバネウツギ サルナシ ジャケツイバラ タニウツギ ツク
バネ ハンショウヅル ミズキ ヤマボウシ など
◎草の花 イチヤクソウ(蕾) オニタビラコ クモキリソウ ササユリ(蕾) ツ チアケビ トウバナ ニガナ ハナニガナ ヒメアギスミレ ヘビイチゴ ミヤマナルコユリ など
◎鳥の声 ウグイス オオルリ キビタキ クロツグミ コゲラ サンショウクイ センダイムシクイ ソウシチョウ ツツドリ ヒヨドリ メジロ
◎その他 ジャコウアゲハ タゴガエルのオタマジャクシ ムササビ など
開催日:2023年4月15日(土) 天気:雨
参加者:7名 テーマ:木々の芽吹き
観察コース:ヤマモモ広場 ⇒ シャラノキコース
⇒ サルナシ湿地 ⇒ 第一管理道
⇒ アジサイコース ⇒ 林道 ⇒ ヤマモモ広場
終日雨予報の中、風がほとんどなくヤマモモ広場からスタートした。ヤマモモ広場では、たっぷりの雨に濡れたウワミズザクラが多く望まれ土手にはイチヤクソウの蕾が凛として雨に打たれていた。
シャラノキコースで最初に目に入ったのがアラカシの赤い若葉、通路脇のウラジロノキの若葉などであった。ツクバネウツギやウツギの花芽、また、ウスノキの垂れ下がった花などが印象に残った。
5日前の下見で試食したナワシログミは一個も残っていなかった。鳥に食べられたものと考えられた。これまでも赤い実のないグミを見てきたが、赤くなったら鳥が先に頂いていたのかと納得した。
アジサイコースに入るとチゴユリやタチシオデの花が足元に花開いていた。林道脇のハンショウヅルも蕾を膨らませ、ホウチャクソウも大きく伸びていた。
◎芽吹きの状況
シロモジ、クロモジ、マルバアオダモ、ミヤマガマズミ、コバノガマズミの花は 満開を過ぎようとしていた。また、タカノツメ、ツクバネウツギ、カマツカ、コゴメウツギは蕾が膨らんでいた。
◎野鳥の声
クロツグミ、キビタキ、オオルリ、ヒヨドリ、コマドリ、ソウシチョウ ヤブサメ、メジロ、シジュウカラ、センダイムシクイ、ウグイス、ハシボソガラス
日時 2023年2月18日(土) 天気 晴れのち曇り
テーマ 冬芽
参加者 12名
観察コース 中電変電所前→ゲート→第一管理道→サルナシ湿地→シャラノキコース→ヤマモモ広場→ゲート→変電所前
おだやかな春を思わせる日差しの中、変電所前から出発しました。今日のテーマは「冬芽」です。冬芽とは冬を越し春に芽を出す花芽や葉芽のことをいいます。冬芽と同時に葉痕(葉が落ちた痕)も観察すると動物の顔や怪獣の顔に見えてきます。樹によって特徴があり、その特徴を見つけて葉を落とした樹の名前を知ることができます。冬芽と葉痕の観察は冬の自然観察の楽しみの一つでもあります。第一管理道手前のコウヤミズキにはもう黄色の花が1~2輪咲いていました。今年のオオカメノキには花芽の付きが少ないように思います。マルバアオダモの冬芽の色は渋いグレーです。リョウブのナポレオンハットはまだ残っています。ホオノキ平のホオノキの冬芽は大きな薄紫色です。サルナシ湿地脇ではマンサクの花が満開でした。シュンランの花芽を見つけましたが、年々少なくなっているようで心配です。ネジキ、コクサギとともに三大美芽といわれるザイフリボクの冬芽は赤くツヤがあり芽鱗の間から白毛が出ています。アセビは白いつぼ型の花をつけて咲き始めました。ヒメシャラの冬芽は白い毛を出し陽に当たるとキラキラ光っています。もう1ヶ月もすると冬芽は開きはじめ森は華やかになります。参加者のみなさんは観察熱心でお昼にヤマモモ広場に到着できるかなと思っていましたが、時間通りヤマモモ広場奥の南斜面のマンサクの花の下でお昼をとり、変電所前まで戻り、春の訪れを感じた観察会は終了しました。
観察できたもの
◎冬芽 アカメガシワ ウグイスカグラ ウリカエデ ウワミズザクラ エゴノキ オオウラジロノキ オオカメノキ オオバヤシャブシ カスミザクラ クロモジ コアジサイ コウヤボウキ コウヤミズキ コゴメウツギ コバノガマズミ コバノミツバツツジ コブシ ゴンズイ ザイフリボク サルトリイバラ シロモジ ジャケツイバラ タカノツメ タラノキ ダンコウバイ ツクバネウツギ ナツツバキ ヌルデ ネジキ ノイバラ ノリウツギ ハリエンジュ バイカツツジ ヒメシャラ ヒメヤシャブシ ホオノキ マルバアオダモ ミズキ ミヤコイバラ ムラサキシキブ ヤブムラサキ リョウブ など
◎花 アセビ コウヤミズキ スズカカンアオイ マンサク ヤブツバキ
◎鳥の声 ヒヨドリ ツグミ オシドリ ヤマガラ ハシブトカラス ソウシチョウ コゲラ メジロ シジュウカラ ウグイス
日時 令和5年1月21日(土) 天気 晴れ
テーマ 冬の野鳥観察
参加者 14名
観察コース 中部電力瀬戸変電所前➝林道入口ゲート➝第一管理道➝途中から山道➝東海環状自動車道側道➝赤津インター脇➝巡間町(はざまちょう)ため池➝取水池➝山道➝第一管理道➝アジサイコース➝シラカシ広場➝ゲート➝変電所前
良い天気に恵まれたが冷たい風の吹く出発となった。
出発地点の瀬戸変電所前は風の通り道で特に寒いと感じた。土手の上のサザンカではメジロの鳴き声が聞けた。
その後は寒かったために足早に歩きシラカシ広場脇のツバキを見て第一管理道へと入ったが鳥の姿はなく、高速道路脇の道を歩き始めてノスリの飛ぶ姿を見ることができ、一気にその場の雰囲気が盛り上がった野鳥観察であった。更にその後はベニマシコが側道脇で多く見られ、「アオジもいる」との声まで入り、ゆっくりと 観察しながら進んだ。
赤津インター脇を抜けて巡間町ため池に着き、ヨシガモの群れ、キンクロハジロ、カイツブリなどを観察することができ、少し寒かったが、この場所で鳥を観察しながらの昼食とした。
下見時に観察できたマガモは見ることが出来なかった。
帰りは逆光となり、ふり返りながら観察して出発地に戻った。終礼は風の当たらない陽だまりの林道入り口で行い、真上では松の実 を食べるヤマガラを見ることができた。
〇鳥
メジロ、ヒヨドリ、ソウシチョウ、ベニマシコ、アオジ、ノスリ、トビ、セグロセキレイ、ハシボソガラス、キジバト、ホシハジロ、ヨシガモ、キンクロハジロ、カイツブリ、シロハラ、カワラヒワ、コゲラ、ヤマガラ
〇途中で目についたもの
ヒメユズリハ、カラスザンショウ、アオツヅラフジ、イタチハギ、ヤブツバキ
日時 2022年12月17日(土) 天気 曇り
テーマ 照葉樹
参加者 9名
観察コース
ヤマモモ広場→シャラノキコース→サルナシ湿地→ホオノキ平→第一管理道→林道→ヤマモモ広場
森の落葉樹は秋の名残を残しながらもまだ葉を落としています。林床は明るくなり緑の葉が目立ってきました。
今日のテーマは「照葉樹」です。
照葉樹とは冬でも葉を落とさない厚くて照りのある緑の葉を持つ常緑広葉樹のことです。猿投の森ではヤブツバキ、ヒサカキ、アオキなどが代表です。よく似た葉を持つ照葉樹ですが、葉の付き方(互生か対生か)、鋸歯の有無、分裂葉か不分裂葉か、葉柄の長さ、冬芽の形などで見分けます。
今にも降りそうな曇り空の下、タカノツメの甘い香りのする落ち葉を踏みながら出発です。ヤブツバキが咲き始めました。12月は実も多い季節です。アオキの実は赤くなってきました。ヤブムラサキの紫色の実が少し残っています。フユイチゴの赤い実は食べごろです。赤紫色のツルリンドウの実はつややかです。ホオノキ平ではシャシャンボの実が生っていました。ミヤマシキミの赤い実のとなりには薄いピンクの花芽がついています。毎年赤いビーズのような実をつけていたタマミズキはヤマモモ広場近くや第二管理道のどちらも今年は実が確認できませんでした。
ゴールのヤマモモ広場で今日見た緑の葉を確認し、30種類の照葉樹をみつけることができました。解散直後、雨が降り出しました。
観察できたもの
◎照葉樹
アオキ アセビ アラカシ イヌツゲ ウラジロガシ サカキ シキミ シャシャンボ シラカシ シロダモ スイカズラ ソヨゴ タブノキ ツクバネガシ ツブラジイ テイカカズラ ナワシログミ ナンテン ネズミモチ ヒイラギ ヒサカキ フユイチゴ マンリョウ ミヤマシキミ ムベ モッコク ヤブコウジ ヤブツバキ ヤブニッケイ ヤマモモ
◎花
アセビ(花芽) シュンラン(花芽) スズカカンアオイ(花芽) ミヤマシキミ(花芽) ヤブツバキ
◎実
アオキ シャシャンボ ソヨゴ ツルアリドオシ ツルリンドウ フユイチゴ ミヤマシキミ ムラサキシキブ ヤブコウジ ヤブムラサキ など
日時 令和4年11月19日(土) 天気 晴れ
テーマ 落ち葉の色彩
参加者 15名
コース
ヤマモモ広場 ー 林道 ー 第1管理道 ー サルナシ湿地 ー シャラノキコース -ヤマモモ広場 - ヤマモモコース往復 ー ヤマモモ広場(昼食)
やまじの森は今、紅葉、黄葉の最盛期です。葉っぱを入れる袋を参加者に渡して出発しました。ウワミズザクラ、コアジサイ、アカメガシワ、シロモジ等、黄色の葉が多い森ですがそこにイロハモミジやツタなどの赤、散り敷くアベマキやコナラの茶、常緑樹やシダの緑が入り様々な色彩を楽しむことができました。1枚の葉の中にも赤、橙、黄、緑、茶などの色が混ざっています。日光の当たり方で紅葉の程度が異なります。同じ科でもタカノツメは鮮やかな黄色、コシアブラは淡い黄色で個性的です。天気に恵まれたので、木々の葉が青空に映え、木漏れ日に透ける様子にも歓声が上がりました。
ヤマモモ広場に戻り、集めたものを種類別に分け確認したあと、葉っぱのステンドグラスを作成しました。自然界の色彩美を存分に味わうことができました。
【観察したもの】
[紅葉、黄葉]
イロハモミジ、ウリカエデ、オオカメノキ、ヤマザクラ、ウワミズザクラ、カマツカ、コゴメウツギ、シロモジ、クロモジ、アカメガシワ、コアジサイ、ガンピ、モチツツジ、ヤマツツジ、ヤマボウシ、ヒメシャラ、ガマズミ、ミヤマガマズミ、ツタ、ヌルデ、ヤマウルシ、カキノキ、タチシオデ 等
[花]
ノコンギク、コウヤボウキ、ヤブツバキ、リンドウ(蕾)
[実]
フユイチゴ、ムラサキシキブ、ヤブムラサキ、オオウラジロノキ、ウスノキ、スルガテンナンショウ
[鳥]
ソウシチョウ、ハシブトガラス、ヒヨドリ、コゲラ、ルリビタキ、シジュウカラ、ハシボソガラス、エナガ、メジロ
日時:令和4年10月15日(土) 天気:晴れ
テーマ:木の実、草のたね 参加者:17名
観察コース:ヤマモモ広場→林道(東海自然歩道)→トイレ→北歩道→やまじ小屋跡→三叉(昼食)→林道→ヤマモモ広場
今日は天気も良く林道を歩いて三叉までのコースとした。歩き初めて直ぐにマツカゼソウに注目が集まり、猿投山登山口の手前では、ヤマザクラに絡んだサルナシの実が望遠を覗くと確認できた。大曲ではナギナタコウジュの花がこれからの状態にあり、3日前は美味しそうな大きなアケビが実のっていたが、もうはじけてしまっていた。足元にはナンバンギセルの花が一輪咲いていた。
ジャコウアゲハの幼虫の食草であるオオバウマノスズクサがほとんどなくなり、増えることを期待したい。
林道には、オオウラジロノキの実がころがり、林道脇ではセンボンヤリの閉鎖花を見ることができた。
水場近くになると今が盛りのアケボノソウ、アキチョウジがみんなの興味を引き付けていた。
ムササビの巣は顔出しがなく巣の周りの白いのが目を引いた。トイレ脇では、ツクバネ、ナナカマド、ヤブコウジの実を見ることができた。
北歩道ではアキノキリンソウの花、ツルリンドウの実、コウヤボウキの花を見た。歩きの途中でヤブムラサキの葉に触りふわふわ感を感じとっていた。
やまじ小屋跡ではセンブリの花が咲き始めていた。
一本のハギの花を見終えて昼食タイムとした。
トイレ脇での休憩時、三叉での昼食時にそれぞれ一頭のアサギマダラがすいすいと飛び
まわっていた。やまじの森は木々がやや色づきはじめ初秋の味わいを感じた観察会であった。
□ 木の実とタネ
オオウラジロノキ、シロモジ、ツクバネ、ミヤマシキミ、ヤブコウジ、 ツルリンドウ、クサギ、アキノキリンソウ、ガンクビソウ、マツカゼソウ、イヌコウジュ、チゴユリ、ナナカマド
□ 咲いていた花
アケボノソウ、アキチョウジ、センブリ、ナンバンギセル、ノコンギク,コウヤボウキ、アキノキリンソウ等
□ 鳥
メジロ、ヒヨドリ、モズ、カケス、ヤマガラ、アオゲラ
日 時 2022年8月20日(土) 天気 曇り
テーマ 雑木林の虫
参加者 19名
観察コース 変電所前→ゲート手前を左折→ゲートへ戻り→アジサイコース→サルナシ湿地→ヤマモモコース→ヤマモモ広場(昼食)→林道→変電所前
出発地の変電所前の石垣にはガガイモの毛深い淡紫色の花が咲いていました。少し歩いたところのススキの根元に毎年この時期咲いているナンバンギセルはまだ花芽が出たばかりの状態でした。
湿った林道にはノブキの白い花が咲きはじめました。
今日のテーマは虫の観察です。
ゲート手前を左折し奥へ行ったところのアベマキの樹に下見の時にはカブトムシのオスやコクワガタがいましたが、今日は天気のせいか暑さのせいか見つけることができませんでした。カラスザンショウの小木に8㎝くらいのクロアゲハの幼虫(たぶん終齢)がついていました。頭部や胸部をたたくと赤い臭角を出し今日一番の人気者になりました。サルナシ湿地ではクロコノマチョウの蛹を見つけましたがすでに羽化した後でした。ガガンボが忙しく動いています。
下見の時にはミツバツツジの葉の中にハラビロカマキリを見つけました。足もとに置いてみるとお尻を上げて威嚇ポーズをとりました。カマキリの威嚇ポーズ、かわいいです。
森の中はもうツクツクボウシが盛んに鳴いて夏の終わりを知らせているようでした。
ガンクビソウ、ヒヨドリバナ、ミズヒキなどの秋の花が咲きはじめ季節は遅れることなく移り変わろうとしています。ヤマモモ広場から林道を変電所前まで戻り、暑かった真夏の観察会は終了しました。
観察できたもの(下見時含む)
◎観察した虫 アオバハゴロモ ウスバキトンボ ガガンボ カブトムシ キンモン
ガ コガネムシ クロアゲハ(幼虫) コクワガタ サトキマダラヒカゲ シオヤア
ブ タマムシ ツクツクボウシ ナミアゲハ ハラビロカマキリ ヒメウラナミジャ
ノメなど
◎草の花 オニドコロ ガガイモ ガンクビソウ キツネノマゴ キンミズヒキ サジガンクビソウ ダイコンソウ ツルニガクサ ナンバンギセル ヌスビトハギ ヌ マトラノオ ノブキ ヒヨドリバナ ヘクソカズラ マルバノホロシ ミズタマソウ ミズヒキ メマツヨイグサ ヤマノイモ ヤブランなど ◎鳥の声 メジロ コゲラ ヒヨドリ ソウシチョウ
日 時 2022年5月21日(土) 天気 曇り
テーマ 新緑の雑木林
参加者 14名
観察コース ヤマモモ広場→林道→北歩道→三叉広場→林道→ヤマモモ広場
初夏の風がさわやかな季節となりました。先月の観察会からのこの1ヵ月の森は新緑から深緑へとめまぐるしく移り変わっています。5月初旬にはムベ、シャガ、ホウチャクソウなどの花が咲いていましたが、今日は残念ながらこれらの花たちは見ごろを過ぎていました。
今日は雨の心配をしながらですが久しぶりにヤマモモ広場から三叉広場までの林道を往復します。
最初にヤマモモ広場から少し下ったところのハンショウヅルの観察に行きました。ハンショウヅルももう見ごろは過ぎましたが、昨年より花数が増え、株も年々増えてきています。気まぐれなイノシシに掘り起こされないように祈るばかりです。林道に黄色の花殻が落ちています。高い樹にツル状の枝を巻き付けて花を咲かせているジャケツイバラの花殻です。上を見上げると大きな黄色の花穂が見えます。大まがりにはオオバウマノスズクサの新葉が奥のハリエンジュの樹にツルを這わせ花も咲いていました。昨年より小範囲の場所になりました。葉がジャコウアゲハの幼虫の食草となるため今日もジャコウアゲハが飛来していて葉裏の卵も確認しました。林道の両脇のコアジサイはそろそろ咲きはじめです。装飾花のない薄紫の花はかすかな香りがします。コゴメウツギは高さ2mあまりのこんもりとした茂みを作り小さな白い花が可憐です。足もとにはオニタビラコ、ニガナなど黄色い花が目立ちます。北歩道の南側の湿地にはミズキの段状に広がる枝先に白い花が広がっていました。
雨にも降られず三叉広場で昼食後ヤマモモ広場まで戻り緑の中の観察会は終了しました。
観察できたもの
◎木の花 エゴノキ オオバウマノスズクサ コアジサイ コゴメウツギ コツクバネウツギ ジャケツイバラ タニウツギ ツクバネ ハンショウヅル ミズキ など
◎草の花 イチヤクソウ オニタビラコ ギンリョウソウ トウバナ ニガナ ニョイスミレ ヒメアギスミレ ヘビイチゴ ミヤマナルコユリ など
◎鳥の声 センダイムシクイ ヒヨドリ イカル ソウシチョウ ウグイス クロツグミ キビタキ オオルリ メジロ サンショウクイ ホトトギス ヤブサメ ツツドリ コゲラ
日時:令和4年3月19日(土)
天気:晴れのち曇り テーマ:春をさがそう 参加者:18名
観察コース:ヤマモモ広場→林道→展望台→キツツキコース→アジサイコース→第一管理道→サルナシ湿地→シャラノキコース→ヤマモモ広場
ヤマモモ広場から林道に出たすぐにトサミズキの花が咲いていました。トサミズキの自生は当然なく、この森に植栽されたもののタネを鳥が運んだものと推測されます。林道脇の高い位置にキブシが簪のような花序を付けて垂れ下がっていました。雌花や両性花を付ける花序は短く、雄花は長いようです。ハンショウヅルは元気に新芽を出していました。くれぐれも人的被害に会わないことを祈るばかりです。カワセミコースに入ってすぐから展望台に向かいました。この道はクロモジの幼木が多いです。展望台から東大演習林方面に毎年タムシバが見られますが今年は月末頃になるのではないでしょうか。風に乗ってヒサカキの花の匂いがかすかに感じられました。少し戻り、キツツキコースからアジサイコースへと下りた沢筋にショウジョウバカマが可憐に咲いていました。第1管理道ではナワシログミが実を付けていました。実が苗代を作る頃に熟すことから名付けられています。サルナシ湿地には、昨年落ちてすぐに根を出したどんぐりが割れ、中の脂肪真っ赤になっているものをいくつか見つけました。また草本類の花の少ないこの時期に咲くヒメカンスゲの花は貴重です。下見の時はルリタテハやキタキチョウなどを見ましたが今回はここでクワゴマダラヒトリの幼虫を見たきりです。シャラノキ群生地の脇でウグイスカグラを観察、開花まではあと一歩。ゆっくりとした春の訪れを感じながらヤマモモ広場まで戻ってきました。
◆観察できた主なもの
◇花 トサミズキ キブシ アセビ ヤブツバキ ヒサカキ クロモジ ウグイスカグラ(蕾) シキミ オオバヤシャブシ ダンコウバイ オオカメノキ(蕾) ヒメカンスゲ ショウジョウバカマ
◇鳥 ウグイス ヒヨドリ メジロ ハシブトガラス ソウシチョウ ヤマガラ ミソサザイ シジュウカラ ウソ
日時:令和4年2月19日(土) “雨水” 9:30~13:30
天気:晴れのち曇り テーマ:冬芽 参加者:12名
観察コース:中部電力変電所前➝ゲート➝第1管理道➝サルナシ湿地➝シャラノキコース➝ヤマモモ広場(昼食)➝ゲート➝変電所前
今月も先月に続き中部電力変電所前から観察会を開始した。観察会に先立ち、Tさんがコクサギの枝を持ってきて、三大美芽の一つである旨の説明を受け出発した。元駐車場跡と思われる場所ではオオバヤシャブシとヒメヤシャブシ、ノイバラとミヤコイバラ等の比較やヌルデの芽などに皆さん興味津々であった。ゲートへの道ではマルバアオダモ、三大美芽のネジキ、ナツハゼとカマツカ、ゴンズイ、まだ蕾のダンコウバイ、木々の同定等を行いながら歩みを進めた。ゲート手前のジャケツイバラやキブシは、まだこれからと思われた。ゲートを入り、ノリウツギ、カキノキ、コウヤミズキを確認した。第1管理道では、コブシの膨らんだ蕾、高木のミズキとネムノキの枝ぶりを眺め、オオカメノキの花芽と葉芽、バイカツツジ、ガマズミ等を確認し、遊歩道に入った。ホオノキ平脇ではオオバウマノスズクサを、湿地脇ではオオウラジロノキを見た。小川のそばにあるマンサクには花が咲いていることを確認できた。シュンランは蕾をつけているのが少ないと感じた。シャラノキコースに入っては、低く刈り込められたホオノキの芽を、三大美芽のザイフリボク、ナツツバキやヒメシャラを見た。ヤマモモ広場奥のマンサクにも花が咲いていることを確認した。また、広場脇にはリュウキュウマメガキがあるよと教えて頂き、気づかないものだと痛感した。天気の崩れもなく、春がすぐそこまで近づいていることを感じた観察会であった。
【観察できたもの】
●冬芽
主なもの 三大美芽:ネジキ、ザイフリボク、【コクサギ】
オオバヤシャブシ、ヒメヤシャブシ、ヌルデ、アカメガシワ、
ノイバラ、ミヤコイバラ、マルバアオダモ、サルトリイバラ、
タカノツメ、タラノキ、エゴノキ、ヤマハゼ、ウリカエデ、
リョウブ、ウワミズザクラ、ミヤマガマズミ、ナツハゼ、
カマツカ、ムラサキシキブ、コアジサイ、ゴンズイ、クロモジ、
キブシ、ダンコウバイ、ジャケツイバラ、ウグイスカグラ、
ヤマコウバシ、ウスノキ、タマミズキ、ナツツバキ、
ヒメシャラ等
●花 マンサク、ヤブツバキ、
●鳥 オシドリ、ヒヨドリ、メジロ、アオジ、ウグイス、
シロハラ、エナガ、ハシボソガラス、ルリビタキ、コゲラ、
イカル
日時 2022年1月15日 天気 晴れ
テーマ 冬の野鳥観察 参加者 16名
コース 変電所前 → ゲート → 第1管理道 → ホオノキ平手前左折 → 東海環状側道を北へ → 車止めでUターン → 貯水池コース → ホオノキ平 → カワセミコース → ヤマモモ広場 → ゲート → 変電所前
やまじの森は鳥が少ないのではと思っていましたが珍しい何種類かを観察し、植物の冬芽の膨らみに春の訪れを感じることができました。
【観察したもの】
[鳥]ツグミ、シジュウカラ、ヒヨドリ、カケス、シロハラ、
アオジ、ベニマシコ、カワラヒワ、メジロ、
ジョウビタキ、ルリビタキ、コゲラ、ハシボソガラス、
ハシブトガラス
[実]ガマズミ、シャシャンボ、ヌルデ、タマミズキ、
ヒメヤシャブシ、オオバヤシャブシ、トウコマツナギ、
セイタカアワダチソウ他
[花]スズカカンアオイ
日 時 2021年12月18日(土) 天気 晴れ時々曇り テーマ 照葉樹 参加者 11名 観察コース ヤマモモ広場→シャラノキコース→サルナシ湿地→第一管理道→林道→ ヤマモモ広場 昨日の雨の後は真冬の寒気団が南下し寒い日になりました。森へ向かう車
窓から見える猿投山は山頂付近が白くなっていました。寒い中ヤマモモ広場
から出発です。
今日のテーマは「照葉樹」です。照葉樹とは葉の表面にクチクラ層が発達
し厚くて照りのある葉を持つ常緑広葉樹のことです。クチクラ層とは葉の表
面を保護する角皮のことで葉の表面を保護するだけでなく水分の発散を防ぐ
などの役割をしています。猿投の森では、ヤブツバキ、サカキ、ヒサカキ、
アオキなどが照葉樹です。よく似た葉の多い照葉樹ですが、葉の付き方(互
生か対生か)、鋸歯の有無、分裂葉か不分裂葉か、複葉か単葉か、葉柄の長
さ、冬芽の形などで見分けます。例年通り照葉樹のチェックリストを参加者
のみなさんにお渡しし、木の葉も採集します。今日のコースではどのくらい
照葉樹を見つけることができるでしょうか。
森の中の林床は明るくなり常緑樹が目立ちます。ナツツバキやヒメシャラ
の冬芽に陽があたって白く光っています。赤い実がサクランボのようにかわ
いく揺れているソヨゴの木は、クリスマスカラーの飾りをつけたツリーのよ
うです。シュンランの花芽も見つけました。ツルグミの特徴、ヤブニッケイ
とシロダモの違い、シャシャンボとヒサカキの見分け方、皆さんといっしょ
におさらいしました。ヤマモモ広場の下のタマミズキは今年もたくさんの実
を付けていました。 ヤマモモ広場到着前からアラレが降りはじめました。広場到着後、採集し
た葉とチェックリストを合わせ36種の照葉樹を確認することができました。 観察できたもの ◎照葉樹 アオキ アセビ アラカシ イヌツゲ ウバメガシ
ウラジロガシ キヅタ サカキ サネカズラ シキミ
シャシャンボ シラカシ シロダモ スイカズラ ソヨゴ タブノキ ツクバネガシ ツブラジイ ツルグミ
テイカカズラ ナワシログミ ネズミモチ ヒイラギ
ヒサカキ ヒメユズリハ フユイチゴ マンリョウ ミヤマシキミ ムベ モチノキ モッコク ヤブコウジ
ヤブツバキ ヤブニッケイ ヤマモモ リンボク ◎花 ヤブツバキ シュンラン(つぼみ) ◎実 アオキ サルトリイバラ ソヨゴ ツルアリドオシ
ツルリンドウ フユイチゴ マンリョウ ミヤマシキミ
ムラサキシキブ ヤブコウジ ヤブムラサキ など ◎鳥の声 コゲラ ヒヨドリ アオジ ヤマガラ メジロ
ハシボソガラス
アオキ
シュンラン
ヤブツバキ
ヤブムラサキ
日 時: 令和3年9月18日(土) 天気 :雨 (台風14号接近)
テーマ: 秋の野草 参加者:7名
観察コース:ヤマモモ広場➝ヤマモモコース➝サルナシ湿地➝
ホオノキ平➝カワセミコース➝林道➝大曲➝ヤマモモ広場(解散)
福岡県に上陸した台風14号が四国を横切り和歌山県から太平洋に抜ける中、強風と大雨が予想されたために参加者は極少なかった。しかし、現地は大雨、土砂災害警報等の発令もなく雨も小降りであったので観察会を実施した。
足元の悪い中、山野草を求めて林内を散策した。まず、目についたのはアキノキリンソウの蕾、その後ヒメジソ、ハイチゴザサを確認した。遊歩道には栗の実が落ち、ケショウハツのキノコが雨に濡れていた。また、サワガニが足繫く走り回り雨の日の山道を感じさせた。サルナシ湿地ではミズキの赤い実の房が落ち、ホオノキ平にはガマズミの実が落ちていた。近くのオオバウマノスズクサでは、ジャコウアゲハの幼虫もまだまだ元気であった。シロモジの実もはじけているものがあり、アキチョウジも雨に輝き、秋の始まりを感じた。カワセミコースでは、ホタルガが木の葉の上で休み、遊歩道にはシマジタムラソウも咲き誇っていた。大曲りまでの林道では、ヤブタバコ、シュウブンソウ、リョウメンシダが良く目についた観察会であった。
咲いていた花:
ヒメジソ、ハイチゴザサ、サジガンクビソウ、ガンクビソウ、シラヤマギク、ナキリスゲ、シマジタムラソウ、イヌコウジュ、ヤブタバコ、ダイコンソウ、
キツネノマゴ、ヒメキンミズヒキ、ヤマハギ、シュウブンソウ、アキチョウジ、ツユクサ、ミズヒキ
やまじの森の鳥:
キビタキ、メジロ、セグロセキレイ、ハシブトガラス、コゲラ、エナガ
昆虫:
ハラビロカマキリ、ナツアカネ♀
写真集は画面左クリックで拡大出来ます
日 時 2021年6月19日(土) 天気 雨
テーマ 水辺の植物
参加者 7名
観察コース ヤマモモ広場→シャラノキコース→サルナシ湿地→第1管理道→アジサイコース→シラカシ広場→ヤマモモ広場
今年の梅雨入りは例年より早く、今日は朝から雨です。雨に濡れた木々の葉はキラキラと光って鮮やかさを増しています。今日はヤマモモ広場からの出発です。
シャラノキコースではヒメシャラが咲き少し遅れてナツツバキも咲きはじめました。一日花で白い落花が目を引きます。ヒメシャラの方が少し小ぶりで落花でも区別がつきます。散策路では踏まないように気をつけて歩きました。コアジサイは林内のあちこちで薄紫の花を咲かせていましたがそろそろ終わりのようです。
サルナシ湿地ではオニスゲ、ミヤマシラスゲ、イ、ツルヨシなどの水辺の植物を観察しました。湿地の半分ほどを覆っているツルヨシには今年もクロコノマチョウの幼虫がたくさん発生していました。クロコノマチョウはタテハチョウ科の一種で、幼虫は鮮やかな黄緑の体に毛深い黒い顔(頭)に一対の突起があり角か耳のように見えます。顔は黒い縁取りがあったり顔全体が黒かったりと一個体ごとに違いそれぞれ愛嬌のあるかわいい顔をしています。5回ほど脱皮を繰り返し終齢(最終脱皮後)では6㎝から8㎝ほどに成長し、前蛹(蛹になる直前の状態)では吐いた糸で葉の裏に腹端を固定し垂れ下がり体を丸めて一日ほどで透き通るような黄緑の美しい蛹になります。サルナシ湿地では卵から成長段階の幼虫や前蛹、蛹などいろいろな形状を見ることができます。これからしばらくの間楽しめそうです。
アジサイコース周辺のササユリは少し遅かったようです。ヤマアジサイやガクアジサイ、植栽されたいろいろのアジサイが森を彩り、水色の大玉のアジサイも今が見ごろです。林道のそばのコナラの根元にはツチアケビが花を咲かせていました。
観察会終了までやむことのない雨でしたが、雨の中の緑の中を歩く楽しさも体験できた観察会でした。
観察できたもの
◎水辺の植物 オニスゲ ミヤマシラスゲ イ ツルヨシ など
◎花 ナツツバキ ヒメシャラ コアジサイ ササユリ バイカツツジ ヤマアジサイ ムラサキシキブ ヤブムラサキ ドクダミ
ヤマトウバナ トウバナ ジガバチソウ オカトラノオ ツチアケビ ガンピ ネズミモチ ヤブニッケイ サカキ など
◎鳥の声 クロツグミ キビタキ オオルリ ヤマガラ ヒヨドリ
メジロ サンショウクイ ソウシチョウ ツツドリ ホトトギス
ハシボソガラス ヤブサメ など
5月12日(水) 観察会の下見会 天気 曇り
参加者 自然観察グループ4名
15日の観察会は、愛知県に新型コロナウイルスによる緊急非常事態宣言が出され、郊外であるやまじの森への人の流入が多くなることが予想されるため中止とした。一か月空けると自然の移り変わりも大きいので下見会だけは静かに行った。
林道を三又までゆっくり歩いたが多くの樹の花、草の花を見ることができた。特に注目を集めているのがカワセミコース入口付近の林道沿いのハンショウヅルである。釣鐘型の赤紫の花を半鐘にたとえられた蔓性低木である。これを目当て訪れる人も多く、当日も散策している人に保護をお願いされた。大曲のところのオオバウマノスズクサも沢山の花を付けていた。サキソフォンのような花の形が面白い。ジャコウアゲハの食草となるため卵や幼虫がいないか確認する人も多い。瀬戸市の名木指定にされているヤマザクラの向かい側のジャケツイバラも見事に花を咲かせていた。ゲート手前にもあるが以前のような勢いがない。三又付近では、高い枝にミズキ、そしてフジの花も見られた。
その他に花の開花がみられたもの
◆木本類 コゴメウツギ、ムベ、タニウツギ、ハリエンジュ、コツクバネウツギ、サワフタギ、ツリバナ、カマツカ、カイナンサラサドウダン、ニガイチゴ、ヤマツツジ、モチツツジ等。
◆草本類 タツナミソウの仲間、ニガナ、オニタビラコ、トウバナ、ニョイスミレ、スルガテンナンショウ、ミツバツチグリ、イワニガナ、ヘビイチゴ、ヤブヘビイチゴ、ヒメアギスミレ、スズカカンアオイ、チゴユリ、タチドコロ等。
日時: 令和3年4月17日(土) 天気: 雨
参加者: 10名 テーマ:木々の芽吹き
観察コース: ヤマモモ広場(駐車場)➝シャラノキコース➝
➝サルナシ湿地➝第一管理道➝アジサイコース➝
➝シラカシ広場➝林道➝ヤマモモ広場
前日からの雨が少しひどくなり一般参加者も5名と少なかった。予定した観察コースでは草木類の芽吹きをいっぱいに感じ取れた。
ヤマモモ広場では、高木となるウワミズザクラを間近で観察し、シャラノキコース入口やシラカシ広場では雨を感じつつ上の方に咲くウワミズを確認した。数年前に倒木となったナツツバキから新しい芽吹きが見られ、木々の生命力の強さを感じた。散策路では、ホオノキの新芽も托葉を切り離しつつ葉脈らしき姿がしっかりと観察できて美しさを感じた。タカノツメは花芽を出し、湿地のエゴノキにも小さな花芽が垂れていた。前々日に確認したオオウラジロノキの花は雨で見ることが出来なかった。ホオノキ平脇では、スノキが自分も見てくれと言わんばかりに小さな花を咲かせていた。また、タチシオデの花も凛として可憐さを漂わせていた。ミヤマガマズミやコバノガマズミの白い花を多く観察することができた。アジサイコースに入ってもタチシオデ、チゴユリが咲き、サワガニが歩き回っていた。雨も強く青空に映えるコナラの新芽は望めなかったが、林道脇ではホウチャクソウの蕾がふくらみ、ウラジロやシシガシラの新芽に生命力を感じ、スルガテンナンショウも所々に見られた観察会であり、散策路の草刈りについても考えさせられた観察会であった。
【芽吹きのいろいろ】
ザイフリボク、ツクバネウツギ、ウツギ、マルバアオダモ
ウスノキ、カマツカ、コウヤミズキ、ミヤマイボタ
ナツハゼ、シロモジ、クロモジ、ミツバアケビ
ミヤマナルコユリ、ハンショウヅル
【鳥&さえずり】
ヒヨドリ、センダイムシクイ、ウグイス、エナガ、メジロ
ハシボソカラス
日 時 令和3年2月20日(土) 天気 晴れ テーマ 冬芽 参加者 23名 観察コース 中電変電所前→ゲート→第1管理道→ホオノキ平→サルナシ湿地
→シャラノキコース→ヤマモモ広場(昼食)→ゲート
→中電変電所前 今月から通常の観察会に戻りましたが、今回も密を避けマスク着用で変電
所前から出発しました。 今月のテーマは「冬芽」です。冬芽とは冬を越して翌春に成長する花芽や
葉芽のことをいいます。葉を落とし今は休眠状態となっている裸木も活動再
開のためのエネルギーを冬芽に蓄えて春の準備をしています。冬芽は、魚の
鱗のような皮や毛でおおわれている鱗芽、おおわれていない葉の葉脈がその
まま出ている裸芽、葉柄や樹皮の中に隠れている隠芽などに分けられます。
冬芽の観察はその形、色、大きさといっしょに葉痕、維管束痕、側芽など
も観察します。
葉痕は葉の落ちた跡です。その中には維管束痕といって水分や養分の通った
管の跡があり、樹によって数や配列が違い、冬芽と葉痕全体がいろいろな動
物や人の顔に見えたりして、冬芽の観察の楽しみの一つです。 参加者のみなさまは観察熱心であちらこちらで足が止まり、これも観察会
の楽しさ、おもしろさなのですが、なかなか前へ進みません。 冬芽の中で目立つのはオオカメノキです。日当たりのいいところではチョ
キの真ん中に丸い花芽をつけています。子供が両手をあげているようです。
ネジキは三大美芽の一つで赤い帽子をつけたロンドンの衛兵のようです。こ
の森では数の少ないダンコウバイは花芽が大きく膨らんでいます。マルバア
オダモはきれいな薄紫の毛に包まれた鱗芽です。頂芽の両横には側芽が控え
ています。
シロモジ、クロモジは葉芽を真ん中に両方に丸い花芽が出ています。コウヤ
ミズキの花芽は赤い雄しべを少しのぞかせ今にも咲きそうです。リョウブは
ナポレオンハットをつけ北風に吹き落とされそうです。帽子が落ちると裸芽
になってしまいます。ホオノキ平のホオノキは大木で高いところに冬芽がつ
いていますが、下からでも確認できるほど大きな芽です。早春の花アセビ、
マンサク、ヤブツバキ、スズカカンアオイが咲き、アオキの実は赤くなって
きました。
花芽をつけたシュンランの株もあちこちで見つけることができました。コ
ロナ禍の中でも自然は何も変わらず、三寒四温を繰り返しながら、春はそこ
まで来ています。 観察できたもの ◎冬芽 オオバヤシャブシ アカメガシワ ヌルデ タカノツメ
サルトリイバラウワミズザクラ マルバアオダモ
ウリカエデ ネジキ ミヤマガマズミ リョウブ エゴノキ カマツカ ムラサキシキブ ヤブムラサキ
ゴンズイ クサギ ヤマコウバシ シロモジ
クロモジ ダンコウバイ オオカメノキ タニウツギ
タラノキ バイカツツジ ホオノキ コウヤミズキ
ザイフリボク ナツツバキ ヒメシャラ ヤマウグイスカグラ ウグイスカグラ タマミズキなど ◎花 スズカカンアオイ ヤブツバキ アセビ マンサク ◎鳥の声 ジョウビタキ メジロ ヒヨドリ ハシブトガラス アオジ
ヤマガラ ソウシチョウ(姿) コゲラ
アオキ
オオカメノキ
コウヤミズキ
ヤブツバキ
ヤマコウバシ冬芽
リョウブ
日 時 2021年1月16日(土)晴れ 9時30分より
集合場所 変電所前
テーマ 冬の野鳥観察
コース 変電所⇒ 第1管理道⇒瀬戸の水源⇒高速道路高架⇒くぐり抜けた所・Uターン⇒変電所
1月8日に緊急事態宣言が出されたので、今回は自然観察中止ということになりそこで観察会の関係者だけの観察をしました。
変電所の前の広場は早速ウソの雌が2羽いました。そこから山路の森に入って ゲートが見える所に来るとソウシチョウが4、5羽が行ったり来たりしていましたが飛んで行きました。土曜日なので車も多く、人もいるので鳥も落ちつかない様子です。
ゲートを通過して第1管理道に入ると、鹿に食べられたアオキが何箇所かありました。花がらをつけたヤマアジサイ、ヒヨドリバナ、茶褐色の葉を付けたヤマコウバシ、シロモジ(多かった)が特に目立ちました。
オオカメノキ、ダンコウバイの冬芽は大きくなっていました。
瀬戸市の水源を過ぎて高速道路をくぐるとセイダカアワダチソウがかなり残っていてこれを目当てに野鳥が来るようです。特にベニマシコは好きなようですが今日はここにはいませんでした。
遠くの木に何十羽とマヒワが止まっていました。かなり珍しい鳥です。双眼鏡で見るとゆっくり休んでいるようでした。でも5分ぐらいすると全部飛び立って行きました。マヒワは寒いせいかコロコロして太目に見えました。
マヒワの中にカワラヒワが2羽 混じっていたようです。
又反対側の上空に1羽鳥が舞い始めましたがノスリでした。
帰りは往路を帰って来ました。
駐車場まで来ると雨がポツンと落ちてきました。間に合ってよかったです。
今日はカケスのガラガラ声が何度も聞くことができました。
又寒さ対策をしてきましたが、途中で1枚脱いで歩くほど暖かくなりました。
◆赤い実 ヤブコウジ、ツルアリドウシ、アオキ、フユイチゴ
◆鳥 ソウシチョウ、ベニマシコ、マヒワ、カワラヒワ、
コゲラ、モズ、カケス、アオジ、ジョウビタキ、ノスリ、
メジロ、トビ、ヒヨドリ、ハシボソガラス、
ハシブトガラス、キジバト、シロハラ
日 時 令和2年11月21日(土) 天気 晴れ、風やや強し
テーマ 落ち葉の色彩 参加者 26名(内子供1名)
観察コース ヤマモモ広場➝林道➝第一管理道➝サルナシ湿地➝
シャラノキコース➝ヤマモモ広場
一昨日まで小春日和が続き、昨日のにわか雨、今日の快晴と数日前のシロモジやモミジの葉の輝きはなくなり、雨と風で散ってしまい足元は落葉で満たされていました。みなさんには、配付した袋を持って頂き思い思いに落ち葉を拾い、それぞれの葉を確認しながら足を進めていただきました。ウラジロの葉を飛ばしたり、林道脇ではブルーのクサギの実、赤いマルバノホロシの実を見ることができました。管理道脇では赤いフユイチゴが見られ、ウリカエデやタカノツメに陽があたって黄色く輝き、バイカツツジやイロハモミジの赤みがかった葉が林内に残り、森に彩りを添えていました。
一方で、ナツハゼの実、ヤブツバキの花は確認できず、コウヤボウキやリンドウの花も終わりに近づきつつありました。最後は、ヤマモモ広場から少し下ったところにあるタマミズキの赤い実を見て広場に戻り、拾ってきた葉を広げて確認し合い、Gさん作成の黒い画用紙に拾ってきた葉を貼り付けて陽に透かして見ました。どのステンドグラスもそれぞれ特徴ある色彩となり、とても綺麗でした。のんびりと晩秋の1日を楽しむことができました。
咲いていた花: コウヤボウキ、リンドウ、ノコンギク
見つけた実: クサギ、マルバノホロシ、フユイチゴ、
ヤブコウジ、バイカツツジ、イタドリ、
マンリョウ、ヤブムラサキ、オオウラジロノキ、
スルガテンナンショウ
鳥の鳴き声: ソウシチョウ、ヒヨドリ、シジュウカラ、メジロ、
アオジ、コゲラ、カケス、ヤマガラ
キノコ: ツチグリ
日時 令和2年10月17日(土) 天気 雨
テーマ 木の実・草のタネ 参加者 14名
コース 三叉広場 - 北歩道 - WC - 三叉広場 -
林道終点 - 三叉広場
急に季節外れの肌寒い気候になりましたが、雨にも関わらず初参加の小1男子を含め14人で秋を探しに出かけました。三叉広場では春には白い可憐な花を咲かせたセンボンヤリ(千本槍)の閉鎖花が何本も槍の穂先のように突っ立っていて、この実が乾燥すれば金茶色の毛槍に変身します。オオウラジロノキの実も道にころがっています。林檎の仲間なのでかじれば青りんごのような味がし、果樹酒にすると美味しいそうです。
北歩道ではコウヤボウキが咲き始めました。一年枝の先端に桃色を帯びた白い花を付けるキク科の木本です。アケボノソウやアキチョウジも咲いています。赤く艶やかでひときわ目立つミヤマシキミの実は有毒、シキミと同様の「悪しき実」が名前の由来でこれは食べることはできません。地面を這うツルアリドオシの小さな赤い実の頂には2個ずつ並んで咲いた花の跡が見えます。ツクバネ(衝羽根)の枝先にぶら下がった実には4枚の苞が付いていて羽根つきの羽根にそっくりです。
林道沿いのクサギ(臭木)にも実がついていました。星形に開いた赤い萼の真ん中には瑠璃色の実が輝いていて見事な色合いです。この葉を揉むとゴマのようなにおいで臭くなんかありません。センブリの葉をちぎってその苦さを味わったりもして、五感で雨の観察会を楽しむことができました。
[上記以外に観察したもの]
花:
アキノキリンソウ、スズカアザミ、コメナモミ、ガンクビソウ、ノコンギク、イヌホオズキ、ノガリヤス、キッコウハグマ(閉鎖花)
実:
チゴユリ、ササユリ、アオキ、ナツフジ
鳥:
カケス、シジュウカラ、メジロ、ヒヨドリ、ハシボソガラス
エナガ
日 時 令和2年9月19日(土) 天気 晴れ
テーマ 秋の野草
参加者 30名
観察コース 変電所前→ゲート→林道→大まがり→ヤマモモ広場(昼食) 解散
先週は連日の不安定な空模様と残暑に翻弄されましたが今週は一変さわやかな気候となりました。今日は変電所前に車を置きここからの出発です。
いつもは車で通りすぎるゲートまでの道には、ススキなどの根に寄生するナンバンギセルの花、果実が放射状につくノブキ、マルバハギ、マルバノホロシ、2節の豆花のヌスビトハギなど観察するものがいろいろあるのに気づかされます。ゲートからの林道にはマツカゼソウ、シュウブンソウが咲き、ゲンノショウコ、ワレモコウ、ネコハギ、アキチョウジも咲きはじめました。ヒヨドリバナは満開ですが今年もアサギマダラの舞う姿が見られるでしょうか。下見時にはつぼみをつけていたツルニンジンが今日はいくつも開花していました。
緑のドングリのついたコナラの枝先があちこちに落ちています。これは若いドングリに1個の卵を産みつけたハイイロチョッキリという8ミリほどの甲虫が小枝を切り落としたものです。孵化した幼虫はドングリの中身を食べて成長し、地中でサナギになり翌夏に羽化します。枝を切り落とすという行為は他のメスに同じドングリに産卵させないためと、幼虫にドングリ1個分の食料を確保するためと言われています。
大まがりのオオバウマノスズクサの葉には幼虫がまだ付いていました。そろそろ葉も少なくなってきているので心配です。
これから秋本番にかけて次々と秋の花が楽しめそうです。花の色に癒され、暑かった夏の終わりを感じた観察会でした。
上記以外で咲いていた草の花 アメリカイヌホオズキ アレチハナガサ セイバンモロコシ アメリカセンダングサ メマツヨイグサ ツユクサ イタドリ ガンクビソウ ヤブマメ ボントクタデ キンミズヒキ ヒメキンミズヒキ ギンミズヒキ ミズヒキ ノコンギク ママコノシリヌグイ ヤブタバコ スズカアザミ キツネノマゴ ヤブラン アレチヌスビトハギ ナキリスゲ イヌコウジュ ハシカグサ ヒメジソ ハイチゴザサ
鳥の鳴き声 ヒヨドリ シジュウカラ モズ メジロ ヤマガラ ウグイス カケス ハシボソガラス
1、日 時 令和2年8月15日(土) 天気晴れ 2、テーマ 雑木林の虫 3、参加者 27名 (大人23名、 子供4名) 4、コース シラカシ広場 → 朴木平 第一管理道 → シラカシ広場 → ゲート → シラカシ広場 (その後場所を変えて昼食・解散) 今日も上天気です。町中の温度は39度予想の中、山路の森は涼 しい。太陽光線は高い樹木、低い樹木に遮られ私たちの居心地を好 くしてくれる。子どもさんも4人参加、一人は乳母車に乗って。 虫かごと、大きなタモを持参してくれました。足元にはキンミズヒ キ、ヒメキンミズヒキ、ツルニガクサが咲いていました。頭上ではア ブラゼミ、ミンミンゼミが鳴いていました。キリギリスを捕まえよ うとしたのですが逃げてしまいましたが、コアオハナムグリは捕ま えること出来ました。又人間の体に止まる虫がいます、ヘビトンボ です。これがほんとにトンボ?(写真を見てください) 1ヶ月前にはサルナシ湿地にはクロコノマチョウの幼虫が沢山い ましたが、今日は蛹になっていました。成虫は夕方になるとでてく るようで帰るまで姿を見ませんでした。 樹木はノリウツギ、クサギの花が咲いていました。 昼食の場所は小さな小川が流れる場所でした。大きなオニヤンマが 縄張りを守るように何回も行ったり来たり飛んでいました。 せせらぎの音が聞こえる場所はたいへん涼しい感じがします。 今日見たいろいろなもの 〇木の花 ノリウツギ、クサギ ○草ノ花 ハエドクソウ、ツルニガクサ、ヒメキンミズヒキ、 キンミズヒキ、ヒヨドリバナ、イタドリ、ヤブラン、ガンクビソウ、
アキチョウジ、ミズタマソウ ○虫 ミンミンゼミ、アブラゼミ、コアオハナムグリ、 キリギリス、ヘビトンボ、オニヤンマ、ジョロウグモ、ウズグモ、
クワガタ、クロコノマチョウ、カナヘビ、ゴマダラシロエダシャク、
キンモンガ、ツクツクボウシ、トノサマガエル ○鳥 メジロ、エナガ、ソウシチョウ、ヒヨドリ、
コゲラ、クロツグミ、ヤマガラ、シジュウガラ
日時: 令和2年7月18日(土)
天気: 雨
テーマ:夏の野草
参加者:7名
コース:ヤマモモ広場➝林道➝大曲➝水場➝トイレ➝三叉広場➝
杉の谷コース堰堤手前➝北歩道出会い➝三叉広場(昼食)➝ヤマモモ広場
第2波の新型コロナウイルス、梅雨後半の大雨が続く中、7名の参加者とスタッフ3名、合わせて10名で観察会を実施した。雨は早々に上がるものと天気図を確認してきたが、結局昼食の時間まで青空は望めなかった。毎年コクランが観察できる場所は、葉っぱだけの状態であり、猿投山登山口手前でサルナシの実の落下したものを確認した。そこではジャケツイバラ幼木のツルが新緑にひかり輝いていた。林道脇にはハエドクソウの小さい花が咲き、大曲りでは傘をさしてのジャコウアゲハの幼虫観察となった。途中、バイカツツジは雨に打たれて花もしおれていた。また、カラスザンショウやイヌザンショウの匂いの違いを確かめた。トイレ脇ではツクバネの写真、杉の小枝に着生したカヤランに目をこらして確認した。三叉では、毎年、初夏を感じさせてくれるチダケサシとミカワショウマの白い花がいっぱい咲いていた。一方で、頭上の林の中、右からソウシチョウ、左からクロツグミの鳴き声が聞こえ、姿は見えなかったが感動の一瞬であった。堰堤下の川の中、および杉木立脇にはミカワショウマが凛として花開いていた。堰堤下でミカワショウマを見た後は、ナツフジ、アキノタムラソウが写真対象となっていた。三叉広場にはムラサキニガナが咲き誇り風に揺れて写真撮影の難しさを感じた。三叉での昼食後は、地面と同色のタゴガエル、そのジャンプ力に驚き、帰りはクジャクゴケに目を奪われ、それぞれが楽しい観察会となった。
■観察できたもの
◇花 ハエドクソウ、ダイコンソウ、オオバノトンボソウ、キンミズヒキ、ノギラン、ナツフジ、アキノタムラソウ、ヒヨドリバナ、ムラサキニガナ、チダケサシ、オカトラノオ、ミカワショウマ、ヘクソカズラ等
◇鳥 メジロ、ハシブトガラス、ホトトギス、ウグイス、ソウシチョウ、アオゲラ、コゲラ、ヤマガラ、オオルリ、ヒヨドリ、キビタキ、クロツグミ、ヤブサメ、カケス
◇昆虫、他 カタツムリ、シマヘビ、タゴガエル、コクワガタ(雌)、ヒメコガネ、フタスジハナカミキリ、イオウイロハシリグモ
◇木 ヤマアジサイ、ヒメコウゾ(実)
令和2年6月20日(土) 天気 晴れ
テーマ 水辺の植物
参加者 23名
コース ヤマモモ広場→シャラノキコース→サルナシ湿地→第1管理道→アジサイコース→シラカシ広場・林道→ヤマモモ広場
新型コロナウイルスによる自粛のため3か月ぶりの観察会となりました。久しぶりにお会いする皆様はどなたもお元気で安心しました。
ヤマモモ広場からシャラノキコースへ進むとナツツバキの花が落ちていました。ヒメシャラとともに高木で、落ちている花を見て開花を確認することができました。二つの花を並べると花の大きさで違いが分かりました。バイカツツジが葉の陰に隠れるように平開花を反り返らせて咲いていました。オオバノトンボソウもあちこちに数本見つけることができました。立ち上っても虫害なのか先枯れを起こすこと多いランです。ジガバチソウも茶色いタイプのものをみることができました。
サルナシ湿地では今回のテーマの水辺の植物のオニスゲ、ミヤマシラスゲ、イ、ゴウソ等を観察しました。堰堤に砂が溜ったサルナシ湿地では、今ツルヨシが一面に繁茂しています。今年はそのツルヨシにクロコノマチョウの幼虫が多く発生していました。ヨシ原を歩くだけで数匹の幼虫がズボンに付くほどです。なかなかユニークな動物顔の幼虫に大いに盛り上がりました。終齢近いものや既に蛹になってしまったものまで、じっくり観察ができました。湿地の橋を渡ったところで休憩タイム、いつの間にか腕の所に大きなスズメガのペアが止まっていました。あとで調べてもらうとクチバスズメと分かりました。クシヒゲベニボタルのペアもその近くで観察でき今回は昆虫日和となりました。
第一管理道からアジサイコースへ行く途中にササユリが咲いているという情報を戴いていましたが多くは散っていて一輪だけ遠目で観察、残念に思いながら林道に出たところで新鮮な香りたつササユリの花に出会えました。前日の雨でヤマアジサイの白がいっそう映えていました。いつも気にかけていたハンショウヅルはすでにタネになりつつあります。
あまり派手な花もなく時間を持て余すのではないかと思われた今月の観察会でしたがクロコノマチョウ等の昆虫の出現で、いつもになく楽しい観察会となりました。
■観察できたもの
◇花 オカトラノオ オオバノトンボソウ ジガバチソウ ササユリ バイカツツジ等
◇昆虫 クロコノマチョウ シロシタホタルガ クシヒゲベニボタル クチバスズメ シオカラトンボ ジャコウアゲハ等
◇鳥 キビタキ ヒヨドリ ウグイス ソウシチョウ コゲラ シジュウカラ ヤブサメ メジロ ヤマガラ サンショウクイ センダイムシクイ エナガ ホトトギス
期 日 令和2年3月21日(土) 天気 晴れ
テーマ 春をさがそう
参加者 21名
コース ヤマモモ広場→シャラノ木コース→サルナシ湿地→ホウの木平→カワセミコース→展望台→あじさいコース→林道 ヤマモモ広場(観察会終了・昼食・解散)
今日は好天に恵まれ沢山の参加者が来てくださいました。常連さんがご近所さんやお仲間を誘って下さり、賑やかな観察会となりました。
ヤマモモ広場にはシロモジの黄緑色の花が咲き、オオカメノキの蕾も開き初めました。足元にはニオイタチツボスミレが咲いていました。
シャラノキコースに入るとヤマウグイスカグラの花が咲き毛が沢山あることが確認できました。足元にはシュンランが沢山の花をつけていました。地味ですが可憐なヒメカンスゲも咲いていました。
トサミズキの群落も黄色の花をつけていました(花序の軸に毛が密生花弁がヘラ形)葯は赤色、トサミズキ言いますがマンサク科です。
展望台で休憩です。ソヨゴの大木が出迎えてくれました。向かいの山側はタムシバの花は咲いていないようでした。
ヒサカキの花の香りが漂っていました(この香りは好き嫌いがあるようです)ヒサカキの雄花、雌花を見つけました。(雄株、雌株別です)
アオキの雄花もみつけましたが雌花はまだ咲いていないようです。(雄株、雌株別です)
ダンコウバイ、クロモジ、シロモジの花の違いも分かりました。
春の観察会は花の香りも嗅いで楽しい観察会になりました。
★花が咲いていた木 キブシ ヤブツバキ クロモジ シロモジ シキミ オオカメノキ ヒサカキ アセビ ダンコウバイ ヤマウグイスカグラ トサミズキ オオバヤシャブシ
コバノミツバツツジ
★花の咲いていた草本 シュンラン ヒメカンスゲ マキノスミレ ショウジョウバカマ ニオイタチツボスミレ
スズカカンアオイ
★昆 虫 ビロードツリアブ ルリタテハ テングチョウ
クワゴマダラヒトリの幼虫
★鳥 ヤマガラ メジロ ヒヨドリ アカゲラ ツグミ
アオジ シロハラ トラツグミ ウグイス エナガ ミソサザイ コゲラ シジュウカラ
シュンラン
ヒメカンスゲ
ニオイタチツボスミレ
オオカメノキ
コバノミツバツツジ
アオキの雄花
ダンコウバイ
ショウジョウバカマ
トサミズキ
ヤマウグイスカグラ
日 時 令和2年2月15日(土) 天気 曇り
テーマ 冬芽
参加者 21名
観察コース 変電所前→ゲート→第1管理道→ホオノキ平・サルナシ湿地→シャラノキ群生地→ヤマモモ広場(昼食)→ゲート→変電所前
1月に続いて変電所前から出発となりました。今月のテーマは冬芽です。変電所の直ぐ近くの空き地でオオバヤシャブシの観察から始まりました。枝先から葉芽、雌花序、雄花序の順に付きます。星状毛で被われた裸芽のアカメガシワと葉痕に囲まれたヌルデも隣り合わせにありました。ヌルデは毛が密に生え芽麟は見えませんが裸芽ではありません。ルーペやカメラに収められた冬芽の拡大写真を覗きこんだり、それを冬芽ハンドブックで照らし合わせたりメモを取ったりと目に付く樹木を丁寧に観察しました。カスミザクラの冬芽は赤褐色でツヤがあり無毛、芽麟の先は開かないとハンドブックに書かれており、まさのにその通り。リョウブは早くに芽麟を落としますが、まだ残っているものもありました。こうして一つ一つ確認しながら牛歩の歩みでゲートまで1時間半。今まで車で通り過ぎることの多かったゲートまでの道には多くの樹種があることが分かりました。また今回のルートではゴンズイの幼木、やまじの森では一番標高の低い所にあると推測されるアカガシ、花芽の付いたダンコウバイと新しい発見がありました。あまりに熱心な観察でコース変更も考えましたが、第1管理道に入る頃からはスピードアップ。冬芽の王様オオカメノキの花芽を観察したり、落葉樹の芽ばかりが冬芽ではないとヤブニッケイの優しい色合いの芽も観察できました。
ぴったり予定時間にヤマモモ広場に到着し昼食を取ることができました。曇ってはいましたが風もなく、まずまずのお天気で、和気あいあいと楽しい観察会となりました。
観察できたもの
◆冬芽 オオバヤシャブシ アカメガシワ ヌルデ タカノツメ サルトリイバラ ヒメヤシャブシ ウワミズザクラ カスミザクラ マルバアオダモ ヤマハゼ ウリカエデ ネジキ ミヤマガマズミ リョウブ エゴノキ
カマツカ ムラサキシキブ ゴンズイ クサギ ヤマコウバシ シロモジ ダンコウバイ ヤブニッケイ オオカメノキ タニウツギ ニシキウツギ タラノキ バイカツツジ ホオノキ ザイフリボク ナツツバキ ヒメシャラ ヤマウグイスカグラ アカガシ等
◆花 アセビ マンサク ヤブツバキ スズカカンアオイ
◆鳥 メジロ ジョウビタキ ヒヨドリ ヤマガラ カケス シジュウカラ
ハシブトガラス アオゲラ ウソ トビ ミソサザイ エナガ
オオカメノキの花芽
オオバヤシャブシ
カスミザクラ
ヌルデ
ヤブニッケイ
リョウブ
ダンコウバイの花芽
参考書
日時 令和2年1月18日(土) 天気 晴れ
テーマ 冬の野鳥観察 参加者 15名
コース 中部電力変電所前 → 林道ゲート → 1号管理道 →
ホウノキ広場 →サルナシ湿地 → ヤマモモ広場
➝ 猿投山登山口・山桜下 ➝ 変電所前
新年明けの自然観察会は「冬の野鳥観察」ということで、中電変電所前から出発した。
風は冷たかったものの、晴れた空と林の中の風の和らぎで気持ちよく観察会を行うことが
できた。やまじの森は海上の森と比べると小鳥が少なく、小鳥を観察できるのかとアオキの実の赤い色づきを見ながら歩を進めた。途中、セイタカアワダチソウはベニマシコの好物、アラカシの実はカケスの大好物なものと聞き、雑木林の整備においても一考を要すると思われた。1号管理道に入り、遠くリョウブの梢でウソのオスの赤い首元に感動し、ウリカエデの実を落としては楽しみ、枝先のヤママユ、姿は見えないがコジュケイの鳴き声〝ちょっと来い“も確認された。上を見て歩いているとスズメバチの巣が樹上にあり、また、カラスやメジロと思われる巣も確認することができた。サルナシ湿地脇ではシュンランの花芽も確認できた。ヤマモモ広場への道では、ウソのメスが木の梢にとまり、しっかりと眺めることができた。猿投山登山道脇の枯れてしまった名木「傘松」に思いを走らせ、山桜下の陽だまりで昼食を頂いた。帰りのゲート付近では、エナガの群をみんなで観察して会を終了した。
【確認した鳥】メジロ、ヒヨドリ、ハシブトガラス、カケス、アオジ、ウソ(雄)、ウソ(雌)
ルリビタキ、コゲラ、コジュケイ、シロハラ、シジュウカラ、
エナガ
ウリカエデの実を落とす
ウソの雄 ウソの雌
カラスの巣 蜂の巣
ジャノヒゲ ヤママユ
ヤブツバキ アオキ
2020(令和2)年度
◎申 し 込 み 締 切 な ど
対象者 : 一般
開催日の1週間前までに電話・Eメールでお申し込みください。
☎ 090-2550-0340(大塚)
Eメール zukasamakatsuoo@yahoo.co.jp
持参品: 弁当、雨具
その他: 小雨決行
◎時間/集合場所
9:30~13:00 やまじの森ゲート前
集合場所は変電所前に変更する場合があります。
日 時 令和元年11月16日(土) 天気 晴れ
テーマ 落ち葉の色彩
参加者 18名
観察コース ヤマモモ広場→第一管理道→サルナシ湿地→シャラノキコース→ヤマモモ広場
11月に入りムラサキシキブの実がやっと紫色に色づいてきました。遅れていた木々の色づきも例年通りとなり、森は秋本番の装いです。
今日は初参加のお二人と、参加者のお孫さんで10歳7歳4歳の三姉妹の参加でにぎやかです。参加者のみなさんにお気に入りの落ち葉を拾っていただくことにし、ヤマモモ広場から出発しました。
ヤブツバキの花が咲きだし、シロダモの黄色い花が満開でしたが、秋の名残の花も多くありました。フユイチゴ、ナツハゼは食べごろ、タマミズキは今年も赤い小さな実をたくさんつけて、森は実りの秋といった感じです。
三姉妹はきれいな色の葉をせっせと自分の袋に集めていました。袋の中にはドングリや赤い実も入っています。
ゴールのヤマモモ広場で拾ってきたお気に入りの落ち葉でステンドグラス遊びをしました。ところどころを切り取った黒い画用紙に色とりどりの葉を張り付け、陽に透かしてみました。とてもきれいでした。
今日はおだやかな日で、のんびりゆっくり晩秋の日を楽しみました。
咲いていた花 ヤブツバキ ノコンギク シロダモ ナワシログミ リンドウ コウヤボウキ
見つけた実 ソヨゴ コバノガマズミ ミヤマガマズミ ムラサキシキブ サルトリイバラ フユイチゴ ナツハゼ ヤブコウジ バイカツツジ オオウラジロノキ シロモジ シャシャンボ ヒサカキ サカキ アオハダ カマツカ タマミズキ ツルリンドウ スルガテンナンショウ ウリカエデ アズキナシ イタドリ ツルアリドオシ
鳥の鳴き声 カケス ジョウビタキ メジロ ヒヨドリ モズ アオゲラ ハシブトカラス ツグミ ソウシチョウ ウグイス ヤマガラ ルリビタキ イカル
ゲンノショウコ種
タマミズキ
フユイチゴ
ムラサキシキブ
ヤブツバキ
リンドウ
猿投の紅葉
三姉妹ステンドグラス
日 時 令和1年10月19日 天気 曇り
テーマ 木の実、草のタネ
参加者 13人
観察コース 三叉広場 → 北歩道 → WC →ヤマザクラコース → 三叉広場(昼食)・解散
今日は昼から雨という予報に、少し安堵して観察会を始めました。ミカワショウマ、チダケサシ、クモキリソウ、オオバノトンボソウが枯れて立っていました。
雨の後なのでアケボノソウがあちらこちらに咲き出して美しい姿を見せてくれました。この花は山地の水辺に生える2年草です。和名は花冠の先に黒紫の斑点があるのを夜明けの空にみたてたものです。
裂片の緑色の2点は蜜腺溝でここから蜜を分泌しているので虫がよく来ています。
昔の人はロマンチストですね。
コウヤボウキも咲き出しました。高さ60㎝〜100㎝草状の落葉低木で枝先がややたれさがり、1年目の枝にわずかにピンクを帯びた花をつけます。2年生の枝には少し細長い葉が3〜5枚束生しますが花は付けません。3年目には枯れてしまいます。和名は竹を植えることを禁じられていた高野山でこの枝から箒を作ったので、高野箒と名付けられました。
閉鎖花のセンボンヤリも沢山咲いていました。折角のボンボンが雨に濡れて台無しでした。
木の実はシロモジの実が黒くなりかけ、ウラジロの実は黄色になっていました。ツクバネは緑、アズキナシ、カマツカは赤い実、アオキは緑色と半分赤くなったのや、いろいろです。
雨上がりの道にはサワガニが何度も現れて楽しませてくれましたサワガニは日本固有種です。手足が赤いのが特徴です。
三叉で昼食を食べているとアサギマダラが1頭飛んできてくれました。今日は蛾も飛んでこないなぁ〜と思っていたので嬉しかったです。今日もいいことがありました。
咲いていた花
アケボノソウ、アキノキリンソウ、センブリ、スズカアザミ、シロヨメナ、ヤマシロギク、コウヤボウキ、ガンクビソウ、シュウブンソウ、ミズヒキ、ゲンノショウコ、閉鎖花のセンボンヤリ
木の実
アオキ、ナナカマド、ウラジロ、シロモジ、ミヤマシキミ、ムラサキシキブ、ツクバネ、アオハダ、ヤブコウジ、カマツカ、アズキナシ、ミズキ草のタネ、アメリカイヌホウズキ、チゴユリ、
ツルアリドウシ、アキノタムラソウ、ゲンノショウコ、キンミズヒキ、ササクサ、等
鳥
ヒヨドリ、メジロ、カケス、エナガ、ヤマガラ、 コゲラ、シジュウカラ
蝶
アサギマダラ
甲殻類
サワガニ
ゲンノショウコ
ミヤマシキミ
センボンヤリ
シロモジの実
ヤブコウジ
ツルアリドウシ
ツクバネ
アケボノソウ
チゴユリの実
サワガニ
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